中高一貫校の英語って難しいの?
中高一貫校で英語についていけるか心配。
落ちこぼれることがないようにどんな勉強をさせたら良いの?
というご家庭に向け、元塾講師が中高一貫校生の英語の勉強法と、塾や家庭教師の選び方についてまとめました。
中高一貫校の英語は難しい!
筆者が知る限り、大抵の中高一貫校の英語は難しいです。
中高一貫校に入学できたものの、英語が難しくて・・・と塾通いを再開するご家庭も少なくはありません。
特にプログレス21、ニュートレジャー、バードランドといった検定外教科書はレベルが高く、中学受験時あまり英語を勉強してこなかったという新1年生は厳しいかも。
大学附属で基本内部進学、検定教科書を採用しているという中高一貫校ですら、問題集はかなりハイレベルなものを利用していることも。テスト前にたっぷり課題が出されているケースもありました。
中高一貫校入学後アルファベットから勉強をスタート、それでも学校のハイレベルな英語にしっかりついていけるお子さんも中にはいますが、かなりの天才肌だと思われます。
中高一貫校生が英語で落ちこぼれないための勉強法は?
高校受験がない中高一貫校生、わざわざ塾に通わず学校の勉強はできれば家庭学習で済ませたいもの。
落ちこぼれることがないようにまずは家庭学習の習慣をつけることをおすすめします。英語は授業前の準備(予習)と授業後の確認(復習)も日ごろから進めることが肝心。
予習・復習ってどうするの?という方に、英語の具体的な勉強法をまとめてみました。(学校で指定されている勉強の進め方があれば、そちらを優先してください。)
予習の進め方
- 文法を学習
- 語句の意味を確認
- 本文を和訳する
教科書の文法を確認し、他の参考書などで同じ文法を学習します。次に本文で出てくる語句(単語・連語)の意味を確認。
教科書の文法と語句が確認出来たら本文を和訳します。わからないところは授業で確認。教科書に問題があれば(時間に余裕があれば)解いておくのもおすすめ。
授業の受け方
- 授業前に本文をノートに写す、またはコピーをノートに貼る
- 板書以外に口頭で先生が言ったことも重要そうなことはメモ
- 予習内容の答え合わせをする
- 英文の発音を確認する
授業で先生の板書や解説を書き込むために、事前にノートに本文を写しておくかコピーをノートに貼っておきます。
授業中は予習しておいてわからなかったところを確認。また発音も勘違いして覚えないよう確認を。
復習の進め方
- 和訳を確認
- 英訳を確認
- 問題演習(教科書・指定の問題集・準拠教材など)
※学校の課題が多ければそちらを最優先してください。
再度教科書の和訳、時間に余裕があれば和訳した文を英訳してみます。さらに問題演習で実戦力を磨きます。
定期テスト対策
- 語句のスペルを覚える
- 和訳・英訳できるようにする
- 問題演習
定期テスト以外に語句テストを実施する学校も多いので、日ごろから単語対策は行っておくことが前提。
テスト3週間前からは本文の和訳、穴埋め問題、並べ替え、英作文に対応できるよう、和訳・英訳のチェックと教科書や準拠教材、問題集で問題演習してテスト対策を。
学校や使用している教科書によりテストの出題傾向が異なるので、(中学受験同様)傾向に合わせた対策を進めてください。
先取り学習
上記の勉強のしかたは学校の授業に合わせた内容ですが、余裕があれば文法中心に先取り学習するのもおすすめ。
学校の教科書で出てくる英文法の順に勉強するのが理想的ですが、難しければ市販の中学生向け問題集を進めてもOK。ちゃんと理解・定着できていれば学校の教科書内容にも対応しやすくなります。
英語に自信がなければまずは易しいレベルのものから。
なお通信教育のZ会中学生「中高一貫コース」ではニュートレジャーと同じ順序で文法を学べます。詳細は次の記事でご紹介しています。
中高一貫校生が英語で落ちこぼれそうなら・・・?
すでに英語がわからなくなってきた、このままでは落ちこぼれそう・・・という状況なら、(日々の予習・復習と並行しつつ)わからなくなったところまでさかのぼって文法や単語をしっかり固めることがおすすめ。
しかし誰でも1人で英語の勉強をスムーズに進められるとは限りません。
- 慣れない電車通学で学校から帰ってくるとクタクタ、学習習慣がつけられない
- 予習しようと思ったけれど難しくて本文の内容が理解できない
- 理解できていないところからやり直したいけれど、どこからわからなくなったのかがわからない
- このままだと本当に英語で落ちこぼれそう
・・・とお悩みになっている中高一貫校生のご家庭も多いと思います。
苦手な英語を勉強しなければそのままズルズルとわからないままに。英語は理系でも文系でも必要な科目なので、できれば苦手教科にはしたくありません。
すでに落ちこぼれそう、とても1人で勉強を進めるのは無理というなら、塾や家庭教師の利用を検討した方が良いでしょう。(学校によっては相談すれば補習してくれるかもしれません。)
実際筆者がとある個別指導塾の教室長をしていたとき、いわゆる難関私立中高一貫校に通っているお子さんのご家庭から「ニュートレジャーの対策をしてほしい、一人ではうまく勉強できない」と入塾されたケースがありました。
そのお子さんの場合は幸い「落ちこぼれ」というまで悪い状況ではなく、早めに成績が上昇。塾通いで勉強のペースもつかめたようです。
どんな塾がおすすめ?
個別指導塾は多数ありますが、必ずしもニュートレジャーやプログレス21の指導がうまい塾ばかりではありません。(中高一貫校出身の先生がたまたまいれば良いのですが。)
効果的な学習をしたいなら中高一貫校専門塾や、中高一貫校生によく利用されている個別指導塾がおすすめです。
家庭教師なら通塾の負担なし
通学にも時間がかかるし塾にも通うのは負担、わからないところだけ教えてほしいというご家庭は家庭教師を。中高一貫校生の指導実績豊富な家庭教師がおすすめです。
まとめ
中高一貫校生が英語で落ちこぼれないための勉強法について見てきました。英語は一度わからなくなると勉強がはかどらなくなり、取り戻すのに大変な思いをすることに。
大学受験はもちろんのこと、英語ができるとできないでは職業選択の幅が変わってきます。日々の予習、復習が大事です。
1人では手がつけられない場合は、週1回でも塾や家庭教師を利用してみるのがおすすめです。
最近ではタブレット学習や動画授業が手軽に利用できますので、家庭学習に取り入れてみても良いでしょう。