東京都公立中高一貫校の選抜方法・倍率・偏差値は?【2024年】

東京都公立中高一貫校の選抜方法・倍率・偏差値は?【2024年】

中学受験といえば私立が主流ですが、公立中高一貫校を目指す小学生も少なくありません。学費が抑えられる上、私立中高一貫校と同様のカリキュラムや特色あるカリキュラムを提供、大学への進学実績でも注目されています。

東京は公立中高一貫校は都立10校、千代田区立1校の計11校があります。一時期の倍率は落ち着いたとはいえ、いずれの学校も難しいことに変わりはありません。

この記事では東京都の公立中高一貫校の選抜方法、倍率、偏差値などを元塾講師がご紹介しています。よかったら参考にしてください。

※記載の内容は情報取得時のものです。最新の情報は各公式サイトや募集要項等でご確認ください。

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東京都公立中高一貫校の募集定員・選抜方法【2024年】

東京都の公立中高一貫校は次の11校です。

  • 都立小石川中等教育学校
  • 都立白鷗高等学校附属中学校
  • 都立両国高等学校附属中学校
  • 都立桜修館中等教育学校
  • 都立富士高等学校附属中学校
  • 都立大泉高等学校附属中学校
  • 都立南多摩中等教育学校
  • 都立立川国際中等教育学校
  • 都立武蔵高等学校附属中学校
  • 都立三鷹中等教育学校
  • 千代田区立九段中等教育学校

2024年(令和6年度)の東京都公立中高一貫校の検査日は令和6年2月3日、合格発表日は令和6年2月9日となります(一般枠※)。

※都立特別枠、帰国・在京枠について・・・特別枠は検査日令和6年2月1日、発表日2月2日。海外帰国・在京外国人生徒枠は令和6年1月25日、発表日1月31日となります。

都立中の適性検査問題は共同作成問題と各校の独自問題があります。(区立九段はすべて九段独自の問題。)

評定の点数化、総合成績を算出する際の報告書と適性検査の比は学校により異なります。

適性検査が出される一般枠とは別に特別枠、帰国・在京枠もあり、特別枠は小石川・白鷗で、帰国・在京枠は白鷗・立川国際で設けられています。

以下に各校の令和6年度選抜方法などを簡単にまとめました。詳しい選抜方法や募集資格などは各募集要項等でご確認ください。

都立小石川中等教育学校

設立 2006年(平成18年)
所在地 文京区本駒込2-29-29
アクセス 千石駅より徒歩3分、巣鴨駅より徒歩10分
募集定員 160名(うち特別枠5名)
通学区域 東京都
選抜方法 一般枠:報告書(5年・6年)・適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
特別枠:報告書・面接・作文

適性検査Ⅰは共同作成問題、適性検査Ⅱは共同と独自、適性検査Ⅲは独自問題です。報告書の評定は3、2、1を25点・20点・5点に点数化されます。総合成績は報告書:適性検査=1:3。

特別枠は自然科学分野のコンクールなどの入賞者対象。総合成績は報告書:作文:面接=1:4:5。

都立白鷗高等学校附属中学校

設立 2005年(平成17年)
所在地 台東区元浅草1-6-22
アクセス 大江戸線新御徒町駅A4出口より徒歩7分、銀座線田原町駅1番出口より徒歩8分
募集定員 200名(帰国・在京枠30名、特別枠6名)
通学区域 東京都
選抜方法 一般枠:報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ・Ⅲ
帰国・在京枠:作文・面接
特別枠:報告書・面接・実技

適性検査Ⅰと適性検査Ⅱは共同作成問題、適性検査Ⅲは独自問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ20、10、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ:適性検査Ⅲ=1:1:1:1で総合成績を算出します。

※帰国・在京枠の総合成績は作文:面接=3:2。

※特別枠は囲碁・将棋・邦楽・法部・演劇など日本の伝統・文化。総合成績は報告書:面接:実技検査=1:2:2。

都立両国高等学校附属中学校

設立 2006年(平成18年)
所在地 墨田区江東橋1-7-14
アクセス 錦糸町駅より徒歩約5分、菊川駅・住吉駅より徒歩約10分
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ・Ⅲ

適性検査Ⅰと適性検査Ⅱは共同作成問題、適性検査Ⅲは独自問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ40、25、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ:適性検査Ⅲ=2:3:2:3で総合成績を算出します。

都立桜修館中等教育学校

設立 2006年(平成18年)
所在地 目黒区八雲1-1-2
アクセス 都立大学駅より徒歩10分
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ

適性検査Ⅰは独自問題、適性検査Ⅰは大問1は独自、大問2・3は共同作成問題です。評定3,2,1はそれぞれ25,17,9点に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ=3:2:5で総合成績を算出します。

都立富士高等学校附属中学校

設立 2010年(平成22年)
所在地 中野区弥生町5‒21‒1
アクセス 中野富士見町駅より徒歩1分、中野駅より京王バス「富士高校」下車徒歩1分ほか
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ・Ⅲ

適性検査Ⅰ・Ⅱは共同作成問題、適性検査Ⅲは独自問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ25、20、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ:適性検査Ⅲ=3:2:2:3で総合成績を算出します。

都立大泉高等学校附属中学校

設立 2010年(平成22年)
所在地 練馬区東大泉5-3-1
アクセス 大泉学園駅より徒歩10分
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ・Ⅲ

適性検査Ⅰ・Ⅱは共同作成問題、適性検査Ⅲは独自問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ30、20、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ:適性検査Ⅲ=3:2:2:3で総合成績を算出します。

都立南多摩中等教育学校

設立 2010年(平成22年)
所在地 八王子市明神町4-20-1
アクセス 八王子駅から徒歩12分、京王八王子駅より徒歩3分
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ

適性検査Ⅰは独自問題、適性検査Ⅱは共同作成問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ20、10、4に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ=3:4:8で総合成績を算出します。

都立立川国際中等教育学校

設立 2008年(平成20年)
所在地 立川市曙町3-29-37
アクセス 立川駅より徒歩18分、立川バス「立川国際中等教育学校」下車
募集定員 160名(うち海外帰国・在京外国人生徒枠30名)
通学区域 東京都
選抜方法 一般枠:報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ
帰国・在京枠:作文・面接

適性検査Ⅰは独自問題、適性検査Ⅱは共同作成問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ20、10、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ=1:1:2で総合成績を算出します。

※帰国・在京枠の総合成績は作文:面接=3:2。

都立武蔵高等学校附属中学校

設立 2008年(平成20年)
所在地 武蔵野市境4-13-28
アクセス 武蔵境駅より徒歩10分、西武バス「桜橋」下車徒歩7分
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ・Ⅲ

適性検査Ⅰは共同作成問題、適性検査Ⅱは大問1・3は共同、2は独自、適性検査Ⅲは独自問題。報告書の評定は3、2、1はそれぞれ25、20、5に点数化。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ:適性検査Ⅲ=1:1:1:1で総合成績を算出します。

都立三鷹中等教育学校

設立 2010年(平成22年)
所在地 三鷹市新川6-21ー21
アクセス 三鷹駅・吉祥寺駅・仙川駅よりバス「三鷹中等教育学校」下車
募集定員 160名
通学区域 東京都
選抜方法 報告書(5年・6年)・適性検査I・Ⅱ

適性検査Ⅰは独自問題、適性検査Ⅱは大問1独自、大問2・3は共同作成問題。報告書:適性検査Ⅰ:適性検査Ⅱ=2:3:5で総合成績を算出します。

千代田区立九段中等教育学校

設立 2006年(平成18年)
所在地 千代田区九段北2-2-1
アクセス 飯田橋駅より徒歩10分、九段下駅より徒歩3分
募集定員 160名(区分A 80名、区分B 80名)
通学区域 区分A 千代田区/区分B 東京都
選抜方法 報告書(4年・5年・6年)・適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲいずれも独自問題です。報告書は4年からとなっているので注意が必要です。

※東京都教育委員会、各校募集要項をもとに作成(東京都教育委員会小石川白鷗両国桜修館富士大泉南多摩立川国際武蔵三鷹九段

東京都公立中高一貫校の応募倍率【2024年】

2024年(令和6年度)の東京都公立中高一貫校(一般枠)の応募倍率をまとめました。

定員 応募数 倍率
小石川 155 684 4.41
白鷗 164 688 4.20
両国 160 700 4.38
桜修館 160 705 4.41
富士 160 566 3.54
大泉 160 667 4.17
南多摩 160 596 3.73
立川国際 130 529 4.07
武蔵 160 421 2.63
三鷹 160 769 4.81
九段 A 80
B 80
A 208
B 407
A 2.60
B 5.09

立川国際、九段の区分A(千代田区民)を除き、全体的に倍率は去年よりやや減少傾向に。一時期は7~8倍と高い倍率でしたが、落ち着いてきました。

東京都教育委員会千代田区の資料をもとに作成

東京都公立中高一貫校の偏差値

参考までに東京都公立中高一貫校の首都圏模試偏差値を下表にまとめました。

小石川 73
白鷗 63
両国 68
桜修館 66
富士 63
大泉 66
南多摩 65
立川国際 63
武蔵 69
三鷹 64
九段 65

参考:首都圏模試センター(2024年2月3日調べ)

首都圏模試の偏差値は他の偏差値より高めに出る傾向にあります。

東京都の公立中高一貫校では私立中学受験とは異なる選抜(調査書・適性検査)が利用されているため、偏差値はあくまでも参考程度に考えていただくのが良いかと思われます。

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まとめ

東京都公立中高一貫校の選抜方法、倍率、偏差値などを見てきました。いずれの学校も倍率が高く、厳しい選抜となっています。

調査書対策をするとともに、適性検査対策をしっかり行っておく必要があるでしょう。

当サイトでは公立中高一貫校対策におすすめな塾や通信教育もご紹介しています。よかったら参考にしてください。