中学受験といえば私立が主流ですが、公立中高一貫校を目指す受験生も少なくありません。学費が抑えられる上、私立中高一貫校と同様のカリキュラムや特色あるカリキュラムを提供、大学への進学実績でも注目されています。
この記事では京都府の公立中高一貫校について知りたい方に向け、各公立中高一貫校の基本情報、選抜方法、倍率、進学実績などをご紹介しています。
※こちらに記載の内容は情報取得時のものです。最新の情報は各公式サイトにてご確認ください。
京都府の公立中高一貫校を紹介!
京都府の公立中高一貫校は次の5校です。なお通学区域に関し南陽・園部・福知山は京都市を除く府の全区域、西京は京都市全域とされています。
- 京都府立洛北高等学校附属中学校
- 京都府立南陽高等学校附属中学校
- 京都府立園部高等学校附属中学校
- 京都府立福知山高等学校附属中学校
- 京都市立西京高等学校附属中学校
京都府立洛北高等学校附属中学校
別学/共学 | 共学 |
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創立 | 1870年(2004年中高一貫校) |
所在地 | 京都市左京区下鴨梅ノ木町59(JR京都駅・京阪出町柳駅より市バス4系統「洛北高校正門前」下車すぐ ほか) |
京都府立洛北は併設型の中高一貫校で高校からの募集あり。定員は80名。難関大学にも実績を出している公立中高一貫校の名門校で2人のノーベル賞受賞者も輩出しています。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校であり、中学から洛北サイエンスをカリキュラムに導入。高校では中高一貫コースはサイエンス科に、海外留学・海外大学の進学を支援。数学・理科を中心とした多彩な専門科目と普通教科を学習します。
ハンドボール、陸上、ラグビー、女子バレー、水道額、囲碁・将棋、サイエンスほか部活動も活躍。
京都府立南陽高等学校附属中学校
別学/共学 | 共学 |
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創立 | 1985年(2018年中高一貫校) |
所在地 | 京都府木津川市兜台6-2(近鉄京都線山田川駅・高の原駅よりきのつバス約5分、徒歩約15分ほか) |
南陽高等学校附属中学校は併設型の中高一貫校で、高校の募集あり。定員は40名。通学区域は京都市以外の京都府全域。
教育の3つの柱をSCIENCE, PHILOSOPHY, GLOBALとし、中学校の総合的な学習の時間「ダ・ヴィンチ」では協働学習を行いSTEAM教育を実践。
またNANYO DEPATURE PROGURAMとしてTOEFL CHALLENGEで中学からオールイングリッシュでの授業、高1で希望者に3か月のターム留学、中2でイングリッシュキャンプの実施、国際交流も行っています。海外大学進学を見据えた語学力の習得にも力を入れており、高3時でTOEFLiBT61以上を目指します。
高校ではサイエンスリサーチ科に進学、高2からは理系と文系に分かれます。
京都府立園部高等学校附属中学校
別学/共学 | 共学 |
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創立 | 1887年(2006年に中高一貫校に) |
所在地 | 京都府南丹市園部町小桜町97(JR園部駅西口より徒歩約20分または南丹市コミュニティバス小桜町下車ほか) |
園部高等学校附属中学校は併設型の中高一貫校で、高校の募集あり。定員は各学年40名、1学年1クラスでクラス替えはなし。通学区域は京都市以外の京都府全域。6年間の中高一貫教育で、文系・理系の難関大学進学を目指します。
基本コンセプトを大志・知・創造とし、5教科は20名ずつの少人数授業、英数の授業は毎日(週5時間)実施。
理数分野における探求学習や大学と連携した授業(クリエーション理科)、論文や国語力を伸ばす様々な活動(クリエーション国語)、総合的な学習の時間(学びと未来)など。
京都府立福知山高等学校附属中学校
別学/共学 | 共学 |
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創立 | 1901年(2015年中高一貫校) |
所在地 | 京都府福知山市字土師650(福知山駅から路線バス10分、石原駅から路線バス5分) |
府立福知山高等学校附属中学校は併設型の中高一貫校で、高校の募集あり。定員は各学年40名。通学区域は京都市以外の京都府全域。
「個を活かし、公に生きる」人間の育成と「グローカルに活躍する」人間の育成を教育目標にしています。
先取り学習と5教科、一部の実技教科で少人数授業を実施、伝統文化体験授業や大学や企業、国際機関などと連携し、視野を広げる機会も。
探求学習、地域と連携した課題解決型学習のみらい楽、中高6年間を見据え自らの適性を考え社会貢献の力を育成するキャリア教育など。毎週金曜「サポートの時間」で学習の補充や検定にむけた対策などニーズに応じたサポートも提供しています。
京都市立西京高等学校附属中学校
別学/共学 | 共学 |
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創立 | 1886年(2004年中高一貫校) |
所在地 | 京都市中京区西ノ京東中合町 1(市バス 西大路御池下車すぐ、東西線西大路御池駅すぐ、JR嵯峨野線二条駅・円町駅より徒歩10分ほか) |
通学区域は京都市全域、1学年は120名となります。2023年度入試では京都大合格者が42名と京都の公立中高一貫校ではトップの実績。「進取・敢為・独創」を校是とし、グローバルリーダーシップの育成が目標。
エンタープライズシップを一貫教育の基本理念とし、中学校では総合的な学習の時間「エンタープライジングA」、学校選択教科「エンタープライジングB」、高等学校ではエンタープライジング科となり、総合的な探求の時間「エンタープライジングⅠⅡ」がカリキュラムに。
高2からは自然科学系コースと社会科学系コースに分かれます。
京都府の公立中高一貫校の進学実績(2023年度)
各校の2023年度(2022年度卒業生)の進学実績を一部ご紹介します。園部を除き高校全体の実績となります。
京都府立洛北高等学校
洛北高等学校の進学実績は(カッコ内現役)医学部医学科8名(4名)、京都大27名(21名)、東京大2名(2名)、京都教育大2名(2名)、京都工芸繊維大11名(9名)、神戸大14名(13名)、京都府立大9名(9名)、京都府立医大3名(3名)、大阪公立大6名(6名)、同志社大57名(43名)、立命館大110名(81名)、関西大27名(22名)、関西学院大25名(22名)ほか。
京都府立南陽高等学校
南陽高等学校の進学実績は京都大1名、大阪大(浪人)1名、神戸大3名、滋賀大1名、京都工芸繊維大5名(浪人3名)、奈良教育大6名、京都府立大6名、大阪公立大9名(浪人3名)、同志社36名(浪人8名)、立命館大83名(浪人26名)など。
京都府立園部高等学校
園部高等学校中高一貫コース生(現役生のみ)の進学実績は、大阪大1名、横浜国立大学1名、京都工芸繊維大2名、京都教育大3名、同志社大8名、立命館大18名、関西大9名、関西学院大2名、早稲田大4名など。
京都府立福知山高等学校
福知山高等学校の進学実績は、東京大1名、京都大5名、大阪大5名、神戸大4名、名古屋大3名など国公立大合格102名(現役97名)、医学部医学科では弘前大、大阪大、滋賀医科大、京都府立医科大で合格者を出しています。私立では早稲田7名(浪人1名)、東京理科4名、関関同立97名、産近佛龍97名など。
京都市立西京高等学校
西京高等学校の進学実績は、(カッコ内現役)は国公立大で京都大42名(33名)、東京大3名(2名)、大阪大19名(12名)、神戸大27名(21名)、京都工芸繊維大16名(12名)、大阪公立大20名(14名)、医学部医学科は東京医科歯科大、名古屋大、三重大、滋賀医科大、京都府立医科大など。私立は同志社133名(98名)、立命館226名(175名)、関西大42名(35名)、関西学院大22名(21名)、早稲田9名(8名)など。
参照元:各校公式サイト。大学合格者は高校の進学実績も参照。(京都府立洛北高等学校附属中学校、京都府立南陽高等学校附属中学校、京都府立園部高等学校附属中学校、京都府立福知山高等学校附属中学校、京都市立西京高等学校附属中学校)
京都府の公立中高一貫校の選抜方法・倍率
令和6年度(2024年度)京都府公立中高一貫校(中学校)の選抜方法・倍率をまとめました。
選抜方法(2024年度)
洛北・南陽・園部・福知山 | 報告書(4~6年)、適性をみる検査Ⅰ、適性をみる検査Ⅱ、適性をみる検査Ⅲ、面接 |
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西京 | 報告書(5・6年)、適性をみる検査Ⅰ、適性をみる検査Ⅱ、適性をみる検査Ⅲ、面接 |
令和6年度の適性をみる検査及び面接は1月13日(土)に実施されます。
志願倍率(2024年度)
募集定員 | 志願者数 | 志願倍率 | |
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洛北 | 80名 | 196名 | 2.45倍 |
南陽 | 40名 | 100名 | 2.50倍 |
園部 | 40名 | 34名 | 0.85倍 |
福知山 | 40名 | 65名 | 1.63倍 |
西京 | 120名 | 430名 | 3.58倍 |
受検倍率
募集定員 | 受検者数 | 受検倍率 | |
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洛北 | 80名 | 194名 | 2.43倍 |
南陽 | 40名 | 100名 | 2.50倍 |
園部 | 40名 | 33名 | 1.00倍* |
福知山 | 40名 | 65名 | 1.63倍 |
西京 | 120名 | 422名 | 3.52倍 |
*園部は合格者数33名
平成16年度で洛北や西京で10倍を超える高倍率を記録したこともありましたが、ここ2、3年は多くても3倍台とかなり落ち着いてきているようです。
京都府の公立中高一貫校の偏差値
参考までに洛北、西京の日能研偏差値を下表にまとめました。(その他の学校は記載がありませんでした。)
洛北 | 60 |
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西京 | 55 |
参照元:日能研(R4偏差値 2023年11月15日版)
まとめ
京都府にある各公立中高一貫校の特色や進学実績、2024年度選抜方法、倍率、偏差値などを見てきました。
受検倍率は中高一貫校開校当初に比べるとだいぶ落ち着きましたが、特に洛北・西京はレベルが高く、適性を見る検査は独自の対策が必要です。面接対策や学校で良い評価をとれるようにすることも必要に。
当サイトでは京都の公立中高一貫校対策におすすめな塾や通信教育もご紹介しています。よかったら参考にしてください。