【中学生】タブレット学習を毎日やっても成績が上がらない?理由と解決法を塾講師が考察してみた

【中学生】タブレット学習を毎日やっても成績が上がらない?理由と解決法を塾講師が考察してみた

タブレット学習のメリットの一つに、机に向かう習慣のないお子さんでも気軽に取り組みやすいところがあげられます。

紙や鉛筆やテキストを出す必要はなく、タブレットをポチポチ押したりなぞったりするだけで勉強が進められます。多くのタブレット教材でお子さんに最適な学習を提案、問題を出題してくれるので、どうやって勉強を進めたら良いかわからないお子さんでも効率的に学習が進められます。

中学生にとって日々の予習・復習や定期テスト対策、タブレット教材によっては英検や漢検、数検など、検定対策もタブレットで進められるのでとても便利。

ところがそんなタブレット学習を気に入って毎日取り組んでいるのになかなか成績が上がらない…とお悩みのご家庭もあるようです。筆者が勤めている塾でも、そのようなお悩みで塾にいらっしゃるケースがありました。

タブレット学習を真面目に進めているのに成績が上がらないケースを見ながら、どうしてタブレット学習で効果が上がらないのか、解決方法についてもお伝えしたいと思います。

タブレット学習を毎日やっても成績が上がらない?

タブレット学習といえば進研ゼミ(チャレンジタッチ)やスマイルゼミ、Z会、すららも有名ですね。

各種タブレット教材で違いがあるものの、最適な学習(問題)をタブレットが出したり学習状況が一目でわかったり、勉強時間をお知らせしたりテスト対策のプランまで教えてくれたり、わからないところを質問できたり…何かと便利な機能やサポートがついています。

もちろんどんなに高機能なタブレット教材でも、お子さんのレベルや目標に合った教材を選ぶことが重要です。またタブレット教材の取り組み方も重要。適当に進めるのではなく、理解しながら毎日取り組むこと、これを守らないと結果に結びつきません。

しかしタブレット教材で日々真面目に学習しているのに、なかなか成績が上がらない…と中学生のご家庭で塾に相談に見えるケースもあります。

ウチも楽しそうに勉強してる割に成績がイマイチ伸びない…という親御様は、体験談から想像してみた次のような状況、思い当たるフシはないでしょうか?

机に向かう習慣がなかったウチの子にタブレットを渡したらあらぁ不思議、毎日勉強に取り組むようになったじゃないの!「勉強が楽しい」とタブレットを気に入っているようでコッチもうれしい。次のテストで良い成績取れそうかな。

(テストが返却されて)

うーん、平均点よりちょっと上ぐらい?思ったほど成績上がらなかったかな?まあ次のテストではきっといいk結果が出るはず、うちの子毎日頑張ってるし。

(ところが次の定期テストでもあまり成績が上がらず)

…アレレレ?でも本人はタブレットを気に入って頑張っているし、もう少し待ってみるか。

(次のテストでも・・・)

うーん、頑張っているのに成績が上がらない。来年は受験生だぞ・・・どうする?

なんてことはありませんか?

タブレットに限らず、通信教育、塾でも「あるある」な話ですが、効率的に学習できるはずのタブレット教材を真面目に取り組んでいるにもかかわらず、なかなか効果が出ないのにはどのような理由があるのでしょうか。

タブレット学習を毎日やっても成績が上がらない理由は?

真面目にタブレット学習しているけれど、成績が上がらない…という場合、次のような理由が考えられます。

紙媒体の方が記憶に残りやすいから

東京大などの研究チームによる実験で、紙の手帳を使ったグループの方がタブレットに専用ペンで書き込んだグループやスマホに入力したグループより、短期間で記憶を定着させたという結果が報告されています*。

紙に書き込んだグループの方が言語・視覚・記憶に関わる領域の血流が活発になっていたことも判明、このことからタブレット学習で理解しただけでは紙に書いて勉強するより定着が悪いことが予想されます。

(*参考元:読売新聞オンライン「スマホより紙の方が「覚えやすい」…脳の記憶領域、血流が活発に」

数学は手を動かす方が理解を深めやすいから

図形問題や文章題はアニメーションや映像での解説があった方が理解しやすいでしょう。しかし理解するのと実際に問題が解けるようになるのは別。問題が解けるようにするために特に数学は手を動かした方がいい(手書きの方がいい)という意見が多く見られます。実際Twitterの口コミでも次のような意見がありました。

他の科目はともかく、算数や数学は自分の手で計算・図示することがかなり重要だと思う。

あれは見てるだけじゃ身につかないし、PCも使いにくい。タブレットよりは紙と鉛筆。

引用:Twitter

数学のように、基礎概念を心の深い領域に染み込ませる必要がある科目の場合は、タブレットよりも手指を用いた紙と鉛筆学習の方がお勧めです。ただ、タブレット教材も良いものがあるので、塩胡椒のようなスパイス程度にうまく使うのが良いと思います。

引用:Twitter

英語は文構造を覚えても正しい文が書けるとは限らないから

こちらは個人的な意見です。すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、実際に体験授業で見た「とあるタブレット学習」を真面目にやっているお子さんのケースで、次のような弱点が見られました。

  1. 英単語のつづりが正しく書けない(例えばdinner を diner と書いてしまうようなミス)
  2. 文構造はなんとなくわかっており語の順番は合っていても、動詞や名詞を適切な形に直せていない(例えば He have finished his homework. としたり、I finished clean my room. としてしまう)

このお子さんが使っているタブレット教材には英単語のつづりを覚える機能(テスト)もついているはずなのですが、単語のつづりを書く力は平均レベルのように感じました。

学習したことをタブレット上だけでなく実際に「書く」テストもしてみないと、定着が悪かったり、正しい定着度が測れないのかもしれません。

学校のテストのクセが強い

もしかすると学校のテストのクセが強くて、タブレット教材に限らず、教科書~公立入試レベルの教材では太刀打ちできないのかもしれません。実際筆者が担当した生徒の学校のテストでもだれが解けるんだ?という問題が出題されてたり、模試で満点取れる生徒も泣きそうなぐらい難しいテストだったり、テストの平均点が30点台とか…珍しい話ではありません。

タブレット学習で成績が上がらないときの解決法

図形や理科・社会の理解や暗記テストにはタブレット学習は役立ちそうですが、手を動かして書く作業も必要なようです。そのこともふまえ、タブレット学習で成績が上がらないときの解決法を考えてみました。

ノートに書く習慣をつける

タブレットだけで勉強を終わらせず、実際にノートでもタブレット教材の問題を解いてみたり、(数学で)図やグラフをフリーハンドでも書く練習をしたり、重要な問題や解法をノートにまとめるなど、ノートに書く習慣をつけてみることをおすすめします。

自分ではこれぐらいの英語は書けると思っても、意外に正しく書けないこともあります。(かくいう筆者も動画で学習してわかったつもりでも、いざ単語を書こうとすると…アレ?っとなることがあります。)手を動かしてみましょう。

市販の教材も併用する

月に1、2回はタブレット教材で学習したことが頭に入っているか、市販の教材で確認テスト感覚で解いてみると良いでしょう。難関校が目標ではない限り、定期テスト対策用の教材など、それほど分厚いものでなくてOKです。学校の課題も多いと思うので。

タブレット教材を変えてみる

タブレットから紙の教材に変えるというのも一つの手かもしれませんが…タブレット教材の方が効率的に進めやすい、管理しやすいというメリットは魅力ですよね。紙の教材やテストつきのタブレット教材に変えてみたり、プリント教材のあるタブレット教材にしてみるのもおすすめ。半年や1年しばりのものもあるので、気軽に変更しにくいケースもあるかもしれませんが、専用タブレット不要のものなら併用もしやすいでしょう。

ちなみに、進研ゼミのハイブリッドスタイルは専用タブレット+紙の教材(添削問題あり)、Z会はタブレットでも「書く」記述問題(添削問題あり)、すらら、スタディサプリはプリント教材あり(プリンター必須)。

学校のノート、プリント教材の見直しをする

「クセ強」なテストを出す先生の場合、授業でも独自のプリント教材で難問や教科書にも参考書にも書いていないことを授業で扱っていたりします。こればかりはタブレット教材に限らず、普通の問題集(塾の教材でも)を解いても対応できません。自分で見直し、チェックシートやノートや暗記アプリにまとめたり対策が必要です。

まとめ

ここまでをまとめると…

  • タブレット学習は真面目に取り組んでも限界もある
  • 手を動かすことが理解を深めるのに役立つ(特に数・英)
  • 解決法⇒ノートに書く習慣をつける・市販教材を使う・紙の教材も使うものに変えてみる

最新のテクノロジーも活用しながら効率的に学習することは、大人になっても仕事を覚えたり資格試験を受けたりするときに役立ちます。与えられた課題をこなすことに慣れたら、さらに一歩進んだ学習法でよりステップアップ、自分にもっと自信を持ってもらえたら良いなと思います。