【中学受験】個別指導塾の費用はどれぐらい?費用を抑える方法は?

【中学受験】個別指導塾の費用はどれぐらい?費用を抑える方法は?

中学受験に個別指導塾を利用するとどれぐらいかかるのでしょうか?

大手の個別指導塾公式サイトを見ても「教室までお問い合わせください」としか書いてなくて、比較したいのに困ることもありますよね。

個別指導塾の運営・経営も経験した筆者が、中学受験の個別指導塾の費用(授業料や講習費)はどれぐらいかかるのかリサーチ。

また個別だけ、集団と併用、集団から個別に転塾したパターンでトータルでどれだけかかるのかをシミュレーションをしてみました。塾の費用を抑える方法についてもまとめました。

ただし各個別指導塾により料金やシステムが異なりますので、数字はあくまでもご参考までに。

※こちらに記載の塾の費用は主に2021年8月時点での情報です(一部更新あり)。情報が古くなっている場合があるかもしれませんのでご了承ください。

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中学受験で個別指導塾にかかる費用はどれぐらい?

個別指導塾の中学受験コースは月額授業料は小6で週1回1.5万円から4万円程度と塾によってまちまち。単純計算で年間換算すると18万円から48万円、週2回通えば36万円から96万円になります。※授業料は「トッププロ講師」に頼むともっと高くなるでしょう。

その他にも講習会費(普通は通常の授業料より増加)、入会金(11,000円~33,000円程度)、毎月の維持費・管理費(2,200円~5,500円)、さらに年会費などがかかることがあります。(各塾によってまちまちです)

費用は安く抑えたいところですが、授業料が安めな一般の個別指導塾ほどたくさんコマをとることをおすすめしたり、逆に授業料が高い個別指導塾では「必要な分だけ利用してください」というスタンスで、月謝が固定でない(回数制、後払い)のところもあります。もちろん単価も高くコマも多めにとることをおすすめする個別もありますが…。

  • 中学受験対応の一般的な個別指導塾、学生の受験専門個別指導塾、プロによる受験専門の個別指導塾で異なる
  • 1:2(生徒が2人)以上かマンツーマンで異なる(当然マンツーマンの方が高い)
  • 個別指導塾1本で進める場合と集団塾併用の場合ではトータルの費用が異なる
  • (特に中学受験指導においては)授業料と指導力はほぼ比例する

ということも頭に入れておいた方が良いでしょう。

中学受験 個別指導塾の費用(授業料)一覧

中学受験の個別指導塾の授業料をまとめました。小6で週1回(月4回)通った場合の月額授業料です。記載がなければ講師は学生(中心)です。

塾名 授業時間 月額授業料
ビザビ(1:2) 80分 約22,000円
フリーステップ(1:2) 80分 約15,400円
個人別指導塾ブレーン(1:2~4) 80分 16,500円
プリバート(1:1、1:2) 60分 (1:2)24,200円(1:1)35,200円
個別館(1:2) 90分 学生 23,650円~
専任 36,850円~
ゴールフリー(1:2) 85分 難関 16,500円
Z会の教室(1:1) 80分 35,000円
受験ドクター個別指導塾(1:1) 85分 ドクターコース(プロ)74,800円
東大蛍雪会(1:1) 60分 学生 22,000円~
プロ 30,800円~

※別途入会金、月々の管理費、教材費などかかることがあります。
※料金は調査時のもの。最新の情報は公式サイトでご確認いただくか直接お問い合わせください。

※ビザビとフリーステップはベスト塾ガイド(https://bestjuku.com/)のコラム記事を参考にしています(その他は公式サイトより)。

※1:1、1:2は講師1人につき生徒1人、2人を指導する形式を意味します。1:2とある場合でも、マンツーマン指導に対応している塾もあります(料金は割高になります)

1:2以上で学生講師だと1.6~2.2万円ぐらい、マンツーマンだと難関大生限定で模擬授業など研修体制のあるところで3.5万円。基本的にマンツーマンで価格帯が高めのところは集団塾との併用が前提となってます

セミプロで1時間あたり6,000~7,000円、実績のあるプロ講師だと1時間あたり10,000円ぐらいに。進路相談や自習室利用など付加サービスもあり、マンツーマンやプロ講師は家庭教師よりも高くなる傾向にあります。

中学受験 個別指導塾のみと集団塾と併用での費用は?

小4から塾に通った場合、ずっと個別で通う場合、集団塾(進学塾)と併用の場合、集団塾から個別に転塾した場合では費用が異なってくるのでしょうか?各パターンでかかる費用を4教科受験を前提に、シミュレーションしたいと思います。

個別のみでシミュレーション

4教科受験で個別指導塾のみで受験した場合どれぐらい授業料がかかるのか計算してみました。中堅私立校志望で、小4週3回→小5から週4回プラス季節講習費というイメージです。中学受験の個別指導としては安い価格帯の週1回あたり月額16,500円、ざっくりですが学年共通で計算しました。塾によっては回数を増やすと割引になるところもあります。

学年 通常授業 講習費
小4 594,000円 99,000円
小5 792,000円 132,000円
小6 792,000円 214,500円

計2,623,500円です。(別途、入会金、教材費、管理費などがかかります)

個別指導塾の場合講習会費は通常授業に上乗せの「追加コマ」になることが多いです。上の小6の講習費は夏期講習の追加コマを20コマで計算しています。

ちなみに夏期講習で60コマぐらい入れていた中学受験生のお子さんも筆者は見たことがあります。塾によっても費用がだいぶ変わりますが、ご家庭のご予算によっても費用はまちまちです。

集団塾と個別併用でシミュレーション

集団塾の授業料と講習費、個別指導を週1回利用した場合どれぐらい授業料がかかるのか計算してみました。授業料・講習費は四谷大塚で想定、個別指導塾は集団塾フォローということもあり個別のみより少し高めの週1回22,000円で計算しました。

学年 通常授業料 講習費 個別
小4 435,600円 167,350円 264,000円
小5 541,200円 220,150円 264,000円
小6 825,000円 348,950円 264,000円

計3,330,250円です。(別途、入会金、教材費、管理費などがかかります)

*集団塾の通常授業料、講習費は、四谷大塚公式サイト(https://www.yotsuyaotsuka.com/)、中学受験!知識ゼロから合格へ(https://kidsedujapan.com/cramschool/yotsuyaootsuka/4916)に記載の金額を参考にした概算です。

集団塾→個別でシミュレーション

一般的な中学受験のカリキュラムでは小5までで中学受験に必要なの内容は一通り学習することになります(公民は残ってますが)。志望校(中堅私立)に特化した対策をしたいというご家庭が、小6から個別に転塾するパターンも珍しくはありません。上記で計算した金額を組み合わせて計算してみました。

学年 通常授業 講習費
小4(集団) 435,600円 167,350円
小5(集団) 541,200円 220,150円
小6(個別) 792,000円 214,500円

計2,370,800円です。(別途、入会金、教材費、管理費などがかかります)

個別や集団塾より安くなりました。(それでもそれなりの金額です)

ただし難関校クラスを狙っている場合ならやはり専門塾かプロ講師。月謝が35,000円以上のクラスとなると、むやみにコマをとると上の倍以上の額になってしまいます。

家計の負担を減らすために週2回+自習室(無料)週2回と計4回で通った場合、大活用で場合、通常授業840,000円、講習費も追加コマ数は上より控えめにして210,000円としたら
計2,414,300円です。(別途、入会金、教材費、管理費などがかかります)

もちろんお子さんの学習状況や家庭学習の取り組み方によっては、小6で授業が週2回は少ないです(4科受験ならなおさら)。受験直前期だけ週3~4回と増やすご家庭も多いです。

中学受験専門塾は授業料が基本的に高くなりがちすが、塾によっては家計の負担にならないよう理社だけ少人数クラスの授業をしたり、質問OKな自習室を提供したりしているところもあります。ニーズに合いそうな付加サービスのある塾を選ぶことで、ご負担を軽減することは可能です。

中学受験 個別指導塾の費用を抑えるには?

上で紹介した個別指導塾費用のシミュレーションはあくまでも一例、実際には「もっとかかった」「そんなにかからなかった」と塾やご家庭によって費用はまちまちです。

少しでも個別指導塾の費用を抑えるにはどうしたら良いか、元塾講師が考えてみました。

言われるがままに講習会をとる必要はない

「夏期講習は40コマとりましょう」

「成績が下がってきています、これだけの回数では少ないです」

と個別指導塾では講習会の時期に大量のコマを提案されることがあります。しかし塾の授業時間が長いほど成績が上がるかどうかはお子さんの学習状況によっても異なります

受験スタートが遅いお子さんで進度に遅れがあるなら仕方ありませんが、単なる練習不足が成績の悪い原因なのかもしれません。そうであれば、むしろ家や自習室での勉強時間を長くした方が成績アップにつながるでしょう。それに自立学習ができないと受験を乗り切れません。

また塾側もあくまで「おすすめ」をしているのであって、強制しているわけではありません(強制的な塾も一部あるかもしれませんが)。こんなに必要ないのではないかな…とご家庭でも思うなら、「家庭学習を毎日5時間はとりたいので」と伝え、最低限必要と思われる、またご家庭で負担のない範囲のコマ数で提出すれば良いです。

必要な分だけ個別指導塾を利用する

集団塾と併用する場合、個別指導塾の料金はかなりの痛手。月謝制だと進学塾のカリキュラムによっては今月はそんなに塾に行かせる必要なかったかなあということも。個別指導塾では回数制や短期入会で利用できる塾もあるので、計画的に利用すればムダな出費や送迎の手間も防げます。塾に相談に乗ってもらうと良いでしょう。

オンライン家庭教師ならリーズナブルに受講することも

同じ個別指導でも塾ではなくオンライン家庭教師という選択肢もあります。

すべてのオンライン家庭教師が安いわけではありませんが、塾とは違い短時間から(30~40分ぐらいから)受け付けているところもあり、割と安い料金から受講することも可能です。集団塾と併用しながらわからないところだけ聞いたりすることもできます。

デメリットは通える自習室がないところでしょうか。積極的に質問できたり、家庭学習の習慣がついてるお子さん向き。

通信教育+個別指導塾という手段も

個別指導塾に完全にお任せとなると結構な費用がかかりますが、家の人が勉強を教えられるなら通信教育を利用するという手もあります。

どの私立中を受けるとしても、やはり一番の難関は算数。算数だけは受験に強い個別を利用するのがおすすめ。講習会だけ4教科にして、苦手分野や過去問対策を進めるのも良いでしょう。

たいていの個別指導塾ならフレキシブルに対応してくれます(少なくとも筆者のいた塾はどこも大丈夫でした)。もちろん模試の成績が芳しくないようなら早めに通塾に切り替えるのがおすすめです。

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まとめ

個別指導で中学受験をする場合どれぐらい費用がかかるかを見てきました。今回のシミュレーションでは小4から4教科受験で約240~330万円、さらに管理費、教材費、交通費等も入れると20~40万円ぐらい上乗せになると予想されます。

もちろん費用だけでなくお子さんにとって最適な個別指導塾選びも大切ですね。今回の記事が中学受験予定のご家庭に少しでもお役に立てたら幸いです。