愛知県公立中高一貫校の特徴と選抜方法は?【2025年】

愛知県公立中高一貫校の特徴と選抜方法は?【2025年】

全国的に公立中高一貫校が増加傾向にある中、愛知県ではこれまで公立中高一貫校はありませんでした。

しかしついに2025年から愛知県でも県立の中高一貫校4校が開校、2026年には連携型も含め7校で中高一貫教育を導入することが決まっています。

この記事では愛知県公立中高一貫校の特徴、及び選抜方法を元塾講師が簡単にまとめました。よかったら参考にしてください。

※記載の内容は情報取得時のものです。最新の情報は愛知県・各校公式サイトや募集要項等でご確認ください。

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愛知県公立中高一貫校の特徴

愛知県では2025年と2026年に次の11校で中高一貫教育が導入されます。

  • 愛知県立明和高等学校附属中学校
  • 愛知県立半田高等学校附属中学校
  • 愛知県立刈谷高等学校附属中学校
  • 愛知県立津島高等学校附属中学校
  • 愛知県立豊田西高校併設中学校
  • 愛知県立時習館高校併設中学校
  • 愛知県立西尾高校併設中学校
  • 愛知県立愛知総合工科高等学校併設中学校
  • 愛知県立日進高等学校併設中学校
  • 愛知県立美和高等学校
  • 愛知県立衣台高等学校

ほとんどが併設型の中高一貫校です。

衣台高校と美和高校は連携型であり、附属の中学校が新たに設立されるというわけではありません。連携型は公立中高一貫校と呼ばれないことが多いですが、ここでは簡単にご紹介しておきます。

愛知県立明和高等学校附属中学校

導入年 2025年
所在地 名古屋市東区白壁2-32-6
アクセス 東大手駅より徒歩1分、名古屋市営バス「明和高校前」より徒歩1分
募集定員 普通コース80名/音楽コース20名
通学区域 尾張

明和高校は名古屋大、京都大、東京理科大など難関大の合格者を毎年多数の実績を出しています。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校でもあります。

2025年より併設型の中高一貫校になり、附属中学校では普通コースと音楽コースを設置。

普通コースでは中学校ではリベラルアーツを軸にした探求的な学びや多様な価値観を重視。総合や理数の時間を標準より多めに。高校ではスーパーサイエンスとリベラルアーツを軸にした探求的な学びを実践。

音楽コースは中学では標準より音楽の時間を多めにとり、音楽家としての基礎力を育てる学びを。高校では音楽の専門家を育成。個人レッスンも行われます。

愛知県立半田高等学校附属中学校

導入年 2025年
所在地 半田市出口町1-30
アクセス 住吉町駅より徒歩8分
募集定員 普通コース 80名
通学区域 尾張

半田高校は名古屋大、名古屋市立大ほか難関大で合格者を多数輩出。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校です。2025年より併設型の中高一貫校になります。

中学校では総合的な時間と理数の時間を多めに、探究的な学びと海外提携校との交流など国際理解教育を重視。高校ではアントレプレナーシップ(起業家精神)、トップサイエンティスト、グローバルリーダーの育成を目指します。

高い専門性と多角的な視点を持った「新たな社会」を創り出す人材を育てることを目標にしています。

愛知県立刈谷高等学校附属中学校

導入年 2025年
所在地 刈谷市寿町5-101
アクセス 刈谷市駅より徒歩約6分
募集定員 普通コース 80名
通学区域 三河学区 (※大府市、豊明市、知多郡東浦町居住者も出願可)

刈谷高等学校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校で、英国のパブリックスクールイートン校とも交流があります。名古屋大や名古屋市立大ほか難関大で多くの合格実績を出しています。2025年より併設型の中高一貫校になります。

中学校では探求的な学びを重視し、理科・数学・国語・総合を標準より授業時間を多めに。高校では文理融合型の探求活動を行い、海外研修や海外の高校とのオンライン交流も実践。世界を視野に入れて活躍できる人材を育成するとしています。中高の交流も行われるそう。

愛知県立津島高等学校附属中学校

導入年 2025年
所在地 津島市宮川町3-80
アクセス 日比谷駅より徒歩約15分
募集定員 国際探究コース 80名
通学区域 愛知県全域

津島高校は創立から120年以上の伝統校です。普通コースと国際理解コースに分かれています。国公立大の合格実績も毎年多く出しており、特に国際理解コース卒業生の中には海外へ留学する生徒も。

2025年より併設型の中高一貫校になり、中学では国際探究コースのみを募集。

中学校では国際バカロレア(MYP)の導入を目指し、少人数授業で探求的な学びを。高校は普通科を一部改編し国際探究科へ、国際バカロレア(DP)導入。中高6年で多様な文化を尊重し、世界と地域社会発展に貢献する人材を育てる教育を目指しています。

愛知県立豊田西高等学校併設中学校

導入年 2026年(併設型)
所在地 豊田市小坂町14丁目65
アクセス 豊田市駅または新豊田駅より徒歩約20分、名鉄バス豊田西高校前下車徒歩約5分
募集定員 普通コース 80名

名古屋大、名古屋市立大ほか多数の国公立大で実績を出している豊田西高校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校。SSHの活動にもとづき、探求学習重視型の学びを行う予定。

愛知県立時習館高校併設中学校

導入年 2026年(併設型)
所在地 豊橋市富本町
アクセス 愛知大学前駅または南栄駅より徒歩約7分
募集定員 普通コース 80名

時習館高校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校であり、あいちリーディングスクール(AGH)としてグローバルな活動にも取り組んでいます。名古屋大、名古屋市立大などの国公立大や東京理科大など難関大での合格者も多数輩出。

探求学習重視型の中高一貫教育を行い、国際バカロレアの導入を予定しています。

愛知県立西尾高校併設中学校

導入年 2026年(併設型)
所在地 西尾市桜町奥新田2-2
アクセス 桜町前駅より徒歩約10分
募集定員 国際探究コース 80名

西尾高校は名古屋大、名古屋市立大など国公立大・難関大で毎年多数合格実績を出しています。中高一貫教育においてグローカル(グローバル+ローカル)な探求学習に取り組み、国際バカロレアの導入を予定しています。

愛知県立愛知総合工科高等学校併設中学校

導入年 2026年(併設型)
所在地 名古屋市千種区星が丘山手107
アクセス 星が丘駅より徒歩4分
募集定員 理工コース(仮称)40名

愛知総合工科高校では2026年よりものづくり型の中高一貫教育を導入予定。AI・データサイエンスに関心がある生徒のポテンシャルを引き出し、DX人材の育成を目標にしています。

愛知県立日進高等学校併設中学校

導入年 2026年(併設型)
所在地 日進市米野木町三ヶ峯4-18
アクセス 名鉄バス「名商大前」下車
募集定員 40名まで

日進高等学校併設中学校では不登校特例校として不登校経験のあるお子さんの可能性を引き出す、ゆとりをもって学べる中高一貫教育が導入される予定です。 適性検査は行われない予定。

愛知県立衣台高等学校

導入年 2026年(連携型)
所在地 豊田市太平町平山5
アクセス 名鉄バス汐見町下車、徒歩約8分
募集定員

衣台高校では連携型の中高一貫教育が導入され、2024年度より連携教育がスタート。外国にルーツのある生徒の力を引き出す中高一貫教育を行うとしています。(以前の資料には併設型へ移行予定という記載もありました。)

愛知県立美和高等学校

導入年 2026年(連携型)
所在地 あま市篠田五ツ藤1
アクセス 木田駅より徒歩約19分
募集定員

美和高校では連携型の中高一貫教育が導入され、2024年度より連携教育がスタート。地域での活動を通し、地域を支える人を育てることを目標にしています。

愛知県公立中高一貫校の選抜方法【2025年】

2025年度(令和7年度)選抜の検査日は以下の日程で行われる予定です。(明和音楽コースを除く)

1次選抜
(実施日)2025年1月11日(土)
(合格発表日)2025 年1月15日(水)または1月16日(木)
2次選抜
(実施日)2025年1月18日(土)
(合格発表日)2025年1月23日(水)または1月24日(金)

※明和の音楽コースは2段階選抜を行わず、1月11日と18日に試験を行います。

以下に選抜方法について簡単にまとめました。詳細は愛知県や各学校の公式サイトをご確認ください。

1次選抜

適性検査は教科を横断した内容で、英語は出題されません。全問が「選択式」で記述問題はありません。サンプル問題では記述式になりそうな問題が「並べ替え」形式で出題されていました。

首都圏などの適性検査では記述や作文がありますが、愛知はすべて選択式。記述の多い適性検査ほど点数にブレが出ないかもしれません。

2次選抜

個人面接が行われ、志願理由書の内容をふまえたもの、直近の通知表も参考にされます。

音楽コースの選抜

実技検査、適性検査、個人面接が行われます。面接は志願理由書の内容をふまえたもの、直近の通知表も参考されます。

参考:愛知県 中高一貫校教育の導入に係る資料/県立中高一貫校附属中学校の入学者選抜について

※上記選抜の内容はあくまでも簡単にまとめたものです。また上記の内容に関し今後変更が出る可能性もあります。詳細や最新の情報は愛知県の公式サイトや募集要項等でご確認ください。

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まとめ

愛知県の公立中高一貫校及び2025年の選抜方法について、現段階でわかっている範囲で簡単にご紹介させていただきました。参考になれば幸いです。

なお当サイトでは公立中高一貫校対策におすすめな塾や通信教育もご紹介しています。よかったらご覧になってください。