小学生だけでなく中学生でも間違えやすい四捨五入の問題に、「上から2けた(〇けた)の概数」を求める問題があります。
「上から〇けた」という表現は「小数第何位まで」の概数よりもわかりづらいようです。
「上から〇けたの概数」はどのような数になるのか、まずはわかりやすい整数、1以上の小数の場合と、1未満の小数の扱い方についてまとめました。
練習問題もつくりましたので、理解できたか確認するのによかったら利用してください。
整数の四捨五入「上から2けたの概数」
上から2けたの概数にするなら、上から3けための数を四捨五入(切り上げ、切り捨て)し、上から3けため以降を「0」にします。
【上から2けたの概数の例】
- 12345499 → 12000000
- 938284 → 940000
- 49682413 → 50000000
上から〇けたの概数(例)
上から3けたの概数にするなら4けためを四捨五入、上から1けたの概数にするなら2けためを四捨五入します。
- 2349583(上から3けたの概数)→ 2350000
- 2349583(上から2けたの概数)→ 2300000
- 2349583(上から1けたの概数)→ 2000000
小数の四捨五入「上から2けたの概数」
小数の四捨五入でも上から2けたの概数にするときは上から3けためを四捨五入します。整数のときは上から3けため以降の数を全部0にしていましたが、小数点以下に0を続ける必要はありません。
- 473.458 → 470(470.000とはしない)
- 47.3458 → 47
- 4.73458 → 4.7
1未満の小数では注意が必要です。1の位以下に0が続くときは0を無視してけた数を数えます。(大きいけたから見ていき、最初に0以外の数が出るけたを「上から1けた」として考えます。)
- 0.473458 → 0.47
- 0.0473458 → 0.047
- 0.00473458 → 0.0047
途中に入る0は無視せず数えます。
- 0.3025 → 0.30
- 0.04091 → 0.041
小数のとき上から〇けたの概数にするとき「0は無視するんだよ」とだけ教えると、上から2けたの概数にするとき下のようなミスが起こることもあるので注意が必要です。
- 1.053 → 1.05×(正しくは1.1)
- 10.785 → 10.8×(正しくは11)
上から〇けたは基本的には左から数えますが、1の位が0から始まるとき、またその0が続いているときは無視することになります。
【さまざまな上から2けたの概数の例】
- 53203 → 53000
- 37.78 → 38
- 0.432 → 0.43
- 0.003989 → 0.0040
- 0.708 → 0.71
上から〇けたの概数(例)
上から〇けたの概数にするなら上から「〇+1」けたを四捨五入します。くりかえしになりますが1未満は気をつけてください。大きいけたから見ていき、最初に0以外の数が出るけたを「上から1けた」として考えます。
- 0.65091(上から4けたの概数)→ 0.6509
- 0.65091(上から3けたの概数)→ 0.651
- 0.65091(上から2けたの概数)→ 0.65
- 0.65091(上から1けたの概数)→ 0.7
【問題編】上から〇けたの概数
問 次の数を四捨五入して、例のように( )内の概数で表しましょう。
例 98234(上から3けた)→ (答) 98200
(1) 382983(上から2けた)
▼答え(2) 9892450(上から3けた)
▼答え(3) 589029(上から1けた)
▼答え(4) 50.94(上から3けた)
▼答え(5) 50.94(上から2けた)
▼答え(6) 0.67859(上から2けた)
▼答え(7) 0.67859(上から1けた)
▼答え(8) 0.0492(上から2けた)
▼答え(9) 0.307(上から2けた)
▼答え(10) 0.030894(上から3けた)
▼答えまとめ
上から2けたの概数は、上から3けための数を四捨五入するのが基本です。ただし0から始まる小数には注意、1の位以下に0が続いているときは数えないようにします。
・上から〇けたの概数 → 「〇+1」けための数を四捨五入
・1未満の小数 → 左から数を見て0以外の数が初めてあらわれたときが「上から1けた」(例… 0.054 → 「5」が上から1けた)
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