今回の理科は日食と月食に関するまとめと確認問題です。
日食・月食それぞれでの地球・太陽・月の位置関係、なぜ太陽や月が欠けるのかその理由、日食の種類、日食・月食の欠ける方向(東西、左右)太陽と月の見かけの大きさについても確認していきます。
日食とは
日食は太陽全体、もしくは一部が、月によって隠される現象です。
日食の種類
日食には太陽全体が隠されて太陽が黒く見える皆既日食、見かけの月の大きさの方が小さく、縁のみ光っている金環日食(金環食)、太陽の一部が欠けて見える部分日食があります。
地球・月・太陽の位置
日食は地球・月・太陽の順で一直線に並んだときに起こります。日食が起きるのは月が新月のときですが、太陽の公転面と月の公転面に若干ずれがあるため、新月のたびに日食が起きるわけではありません。
なお、金環日食は「太陽の見かけの大きさ>月の見かけの大きさ」となるとき(太陽と地球の距離が近くなったとき、あるいは地球と月の距離が遠くなったとき)に起こります。
日食は西から欠ける
日食では太陽が西側から欠けていくように見えます。
※下の図はどちらから欠けるかを示すために作った模式図です。本影、半影の説明については省略しています。
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太陽のある南の空を見たとき、右手が西、左手が東になります。月の公転は地球の公転と同じく、北極から見たとき反時計回りです。月の公転は地球の公転よりも速いです。
日食が起きるとき、太陽の上を月が右から左へ(西から東へ)と進むように見えます。そのため太陽は西側から東へ欠けていくように見えます。
太陽も月も東から西に動いているのになぜ太陽の上を通過すると、太陽の方が月より速く動いて見えるからです。月は地球の自転のために見かけ上東から西に動いて見えますが、西から東に公転しているため太陽より動きが少し遅くなっています。
太陽と月が同じ大きさに見えるわけ
月は地球の直径の約4分の1、太陽は地球の約100倍です。つまり太陽の直径は月の約400倍になります。
それでも日食では月によってすっぽりと太陽が隠されてしまいます。太陽と月の見かけの大きさが同じになるのは、地球から太陽の距離が地球から月の距離の約400倍にあたり、月と太陽の直径比と地球からの距離の比がほぼ等しいためです。
月食とは
月食は地球の影に月が入り、月が欠けて見える現象です。
地球・月・太陽の位置
月食は太陽・地球・月の順で一直線に並んだときに置き、このときの月は満月です。地球と月の公転面にずれがあるため、満月のたびに月食が起きるわけではありません。
月食は東から欠ける
月食では東から欠けていきます。
※下の図はどちらから欠けるかを示すために作った模式図です。本影、半影の説明については省略しています。
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月の出ている南の空を見たとき、右手が西、左手が東になります。月の公転は地球の公転と同じく、北極から見たとき反時計回りです。月の公転は地球の公転よりも速いです。
月食が起きるとき、地球の影を月が左から右へ(東から西へ)と進むように見えます。(上の図だと上下左右逆になっています。)そのため月が東側から西へ欠けて見えます。
【問題編】日食と月食の基本問題
問1 日食はどの順に一直線上に並んだとき起こりますか、記号で答えなさい。
ア 太陽・地球・月
イ 太陽・月・地球
ウ 地球・太陽・月
→答え問2 日食が起きるのは新月のときですか、満月のときですか。
→答え問3 太陽が完全に隠れる日食を何といいますか。
→答え問4 日食は東側と西側のどちらから欠けて見えますか。
→答え問5 月食はどの順に一直線上に並んだとき起こりますか、記号で答えなさい。
ア 太陽・地球・月
イ 太陽・月・地球
ウ 地球・太陽・月
→答え問6 月食が起きるのは新月のときですか、満月のときですか。
→答え問7 月食は東側と西側のどちらから欠けて見えますか。
→答え問8 太陽と月の見かけの大きさはどうなっていますか。記号で答えなさい。
ア ほぼ同じ
イ 太陽の方が大きい
ウ 月の方が大きい
→答え問9 太陽の直径は月の直径の約何倍ですか。
→答え問10 地球から太陽までの距離は、地球から月までの距離の約何倍ですか。
→答えまとめ
日食と月食はどのようにして起こるのか、その違いについても確認しておきましょう。
・日食は地球・月・太陽の順で一直線、新月、西(右)から欠ける
・月食は太陽・地球・月の順で一直線、満月、東(左)から欠ける
北半球では日食は右側から、月食は左側から欠けます。