恒星と銀河・銀河系に関するまとめと問題です。
恒星とは何か、光年、等級、恒星の明るさと表面温度について、銀河と銀河系の違いについても確認します。
恒星と銀河・銀河系
私たちは地球上で生きていますが、地球の周りには宇宙が広がっています。宇宙にはたくさんの恒星があり、数億から数千億個の恒星が集まってできた集まりを銀河といいます。
恒星とは
恒星は自ら光る星のことで、夜に見える星のほとんどが恒星です。太陽も恒星です。
地球から恒星までの距離を表すとき、「光年」という単位が使われます。
1光年… 光が1年かかって進む距離のことで、約9兆4600億km
なお、地球から太陽の距離は1天文単位(約1億5000万km)といいます。
等級
恒星などの天体の明るさは等級で表されます。
肉眼で見える最も暗い星を6等星といい、等級が1上がると約2.5倍明るくなり、1等星は6等星の100倍の明るさになります。古代では1等星を最も明るい星としましたが、現代ではくわしく明るさを測定することができるので、小数で表すことができるようになりました。
1等星よりさらに明るい0等星、-〇等星もあります。例えばおおいぬ座のシリウスは―1.4等星、こと座のベガは0等星です。
恒星の温度と色
恒星の表面温度は数千度から1万度以上と、非常に高いです。色によってどのぐらいの温度かがわかります。( )内は表面温度のめやす
- 青(1万度以上)… スピカ(はくちょう座)、リゲル(オリオン座)
- 青白(7500~1万度)… シリウス(おおいぬ座)
- 白(6000~7500)… 北極星
- 黄(6000度)… カペラ(ぎょしゃ座)
- オレンジ(3300~6000度)… アルデバラン(おうし座)
- 赤(2000度以下)… アンタレス(さそり座)、ベテルギウス(オリオン座)
地球から見える銀河
地球からさまざまな銀河が見えます。
- アンドロメダ銀河
- マゼラン大星雲
- さんかく座銀河
- オメガ星団
わたしたちのいる地球も、ある銀河の中にあります。
銀河系
太陽と地球その他の惑星などから構成される太陽系は、銀河系と呼ばれる銀河の中にあります。銀河系には約1000億個の恒星があります。
太陽系の位置からは銀河系の恒星が川のように見えますが、これが天の川です。銀河系のことを天の川銀河ともいいます。
銀河系は上のイメージのように、円盤状で渦を巻いたような姿をしており、直径は約10万光年あります。私たちのいる太陽系は銀河系の端にあります。
なお数十個~数千個の銀河が直径千万光年ほどの中に集まっているのを銀河団といい、銀河系やアンドロメダ銀河はおとめ座超銀河団に属します。
【参考】おとめ座超銀河団の中に銀河系があり、銀河系のオリオン腕の中に太陽系があり、さらに太陽系の中に地球があります。
銀河系とアンドロメダ銀河は近づいており、40億年後には衝突、1つの巨大な銀河「ミルコメダ」ができるとされています。ミルコメダは天の川(ミルキーウェイ)とアンドロメダをつなげた造語。
銀河と銀河系の違い
銀河は宇宙にあるたくさんの数億から数千億個の恒星の集まりで、そのうちの一つが私たちの地球を含む銀河系(天の川銀河)です。
【問題編】銀河と銀河系
問1 シリウスや北極星のように、自ら光る星のことを何といいますか。
→答え問2 天体までの距離は光が1年かかって進む距離を単位にして表されます。この単位は何ですか。
→答え問3 光が1年かかって進む距離は次のア~ウのどれですか。
ア 約38万km
イ 約1億5000万km
ウ 約9兆4600億km
→答え問4 1等星は6等星の何倍の明るさですか。
→答え問5 恒星が数億から数千億個集まって作られる集団を何といいますか。
→答え問6 太陽系は銀河系の( )にあります。
ア 真ん中・イ すぐ外・ウ 端
問7 銀河系は約( )億個の恒星の集まりです。
→答え問8 銀河系の直径は( )光年です。
ア 約1万
イ 約10万
ウ約50万
問9 地球から見ると銀河系の星が夜空を横切るように帯状に密集して見えます。これを何と呼びますか。
→答えまとめ
- 恒星は自ら光る星のこと
- 等級が1上がるごとに明るさが約2.5倍(1等星は6等星の100倍の明るさ)
- 恒星が数億~数千億個集まったのが銀河
- 太陽系は銀河系の中にある(銀河系は銀河の一つ)