【中学受験】ニュートン算の問題3「水を何分でくみ出せる?」

【中学受験】ニュートン算の問題3「水を何分でくみ出せる?」

中学受験算数で扱われるニュートン算、今回は「井戸の水をポンプを使って何分でくみ出せるか?」という問題の解き方、例題を紹介します。

ポンプ○台だと何分で水がくみ出せるか?というタイプの問題は、毎分水がどれだけわき出ているのか、はじめにたまっている水の量はどれだけあるのか…をまず求めることが、解くためのポイントとなります。

ニュートン算は難しく思われがちですが、「1あたりの量」をわり算で求められれば、基本のニュートン算問題はたいてい解くことができるようになります。

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ニュートン算「水をくみ出す」問題の考え方

【例題】ある井戸ではじめに水がたまっていて、一定の割合で水がわき出ています。この井戸の水をポンプでくみ出すのに、6台だと9分、8台だと6分かかります。ポンプ11台だと井戸の水をくみ出すのに何分かかりますか。

はじめにたまっていた水の量と、後からわき出た水の量を合わせたものが、ポンプでくみ出した水全体の量になります。

1台のポンプが1分でくみ出せる水の量を1とします

ポンプ6台が9分でくみ出した水の量 → \(6×9=54\)

ポンプ8台が6分でくみ出した水の量 → \(8×6=48\)

1分でわき出る水の量は9分-6分(=3分)で54-48(=6)であることから、

\((54-48)÷(9-6)=6÷3=2\) …1分でわき出る水の量

わかりづらければ線分図を利用してください。

1分でわき出る水の量が2になるので、

\(48-2×6=36\) … はじめに入っていた水の量

11台のポンプを使うと1分あたり水の量11をくみ出すことができ、そのうち2はわき出る水、残りははじめに入っていた水からくみ出すと考えられます。

毎分わき出す水の量=2を毎分ポンプでくみ出し、さらに残りの

\(11-2=9\)

の水を、はじめに入っていた水から毎分くみ出すことができるので、

\(36÷9=4\)分

よって11台のポンプだと4分で水がなくなります。

答え … 4分

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ニュートン算「水をくみ出す」問題

【問題】ある井戸ではじめに水がたまっていて、一定の割合で水がわき出ています。この井戸の水をポンプでくみ出すのに、3台だと5分、7台だと5分かかります。ポンプ16台だと井戸の水をくみ出すのに何分かかりますか。

答えを確認 解説を確認

まとめ

「ポンプで水をくみ出すのにかかる時間」を求めるニュートン算では、1分(時間)で1台のポンプがくみ出す水の量を1とおき、わき出る水の量、はじめに入っていた水の量を求めるのがポイントになります。(ポンプが毎分くみだす水の量が、問題で与えられていることもあります。)

〇台だと△分、●台だと▲分で水がなくなるとき、(△>▲のとき)

(〇×△-●×▲)÷(△-▲)=毎分わき出る水の量

はじめに入っていた水の量は、

〇×△-毎分わき出る水の量×△=はじめに入っていた水の量

で求められ、さらに

はじめに入っていた水の量÷(ポンプの数-毎分わき出る水の量)=水がなくなる時間(分)

で、ポンプですべて水をくみ出すのにかかる時間を求めることができます。