中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

  • 2018.09.05
  • 更新日:2020.05.30
  • 国語
中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

今回は使役の助動詞「せる・させる」の活用と接続、使い分けの仕方について紹介します。日頃何気なく使っている「~(さ)せる」という表現ですが、正しく文を書くためにも、文法のルールを確認しておきましょう。

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助動詞「せる・させる」の意味

中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

助動詞の「せる・させる」の意味は使役です。使役とは他の人・動物・物に何らかの動作をさせることを指します。

私はゴミを捨てる。(捨てるのは

私は彼にゴミを捨てさせる。(捨てるのは

自動詞でも使役の文にできます。

彼女はその本を読んで目がうるんだ。

彼女はその本を読んで目をうるまた。(「目が」→「目を」と変化)

できる、あるなどの動詞は動作を伴わないものなので、「せる・させる」をつけて使役にできません。また流れる(自動詞)ー流す(他動詞)のように他動詞がある自動詞も、ふつう使役を使わず他動詞の方を使います。

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助動詞「せる・させる」の活用と接続

中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

使役の助動詞「せる・させる」の活用表が下の表です。

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
せる せる せる せれ せろ
せよ
させる させ させ させる させる させれ させろ
させよ

「せる」「させる」は下一段型の活用になります。「せる」は五段・サ変動詞の未然形に、「させる」は上一段・下一段・カ変動詞の未然形に接続します。

(このような接続の区別があるのは、「せる」の前にア段の音が必要だからと考えれば納得できそうです。)

「せる」の活用

「せる」は五段・サ変動詞の未然形赤字の部分)に接続します。

・彼は荷物を持たなかった。(未然形)

・犬を外で遊ばた。(連用形)

・ノートに書かせる。(終止形)

・毎日絵本を読ませることにした。(連体形)

・あのときもっと勉強させれば良かった。(仮定形)

・しっかり練習させろせよ)。(命令形)

「させる」の活用

「させる」は上一段・下一段・カ変動詞の未然形赤字の部分)に接続します。

・窓を開けさせない。(未然形)

・弟に公園までさせた。(連用形)

・犬に食べさせる。(終止形)

・ゴミを捨てさせることにした。(連体形)

・早くさせれば良かった。(仮定形)

・早くさせろさせよ)。(命令形)

助動詞「せる・させる」使い分けと例文

中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

使役の助動詞を使って文を書き換えるとき、動詞が五段活用・サ変なら「せる」を使って、他の動詞なら「させる」と使って書き換えます。

1.「妹が泣く」→「泣く」が五段活用なので、「せる」を使って、「妹泣かせる

2.「名前を書く」→「書く」が五段活用なので、「せる」を使って「名前を(人)書かせる

3.「妹が来る」→「来る」がカ変なので、「させる」を使って「妹させる

4.「ゴミを捨てる」→「捨てる」が下一段活用なので、「させる」を使って「ゴミを(人)捨てさせる

1、3の動詞「泣く」「来る」は自動詞で、「~が」だった文節が、使役の助動詞を使うと「~を」に変化しています。

2、4の動詞「書く」「捨てる」は他動詞で、使役の助動詞を使うと「~に」という動作をさせたい他者を入れることができます。

自動詞・他動詞などの区別はできなくても、使役の助動詞「せる・させる」を入れることで、必要に応じて他の文節の助詞を変化させることも忘れないようにしましょう。

見せると見させるの使い分け

「見る」は上一段活用の動詞なので、使役の助動詞は「させる」の方をつけて「見させる」になります。見ることを強制したり命じていることを意味しています。

見せる」は下一段活用の動詞です。(「見る」に助動詞「せる」をつけたものではありません。)見せるも見させるの意味に近いですが、人にものを見えるように出すことを意味します。

子どもに教養番組を見させる

今読んでいるマンガを見せた。

【問題編】助動詞「せる・させる」

中学国文法 助動詞「せる・させる」の活用・問題

問1 次の文の(    )内に、使役の助動詞「せる・させる」を適当な活用形にして入れなさい。

(1) 妹に練習さ(    )た。

答えを確認

(2) もうテレビを見(    )ない。

答えを確認

(3) 本を読ま(    )よう。

答えを確認

(4) ちゃんと名前を書か(    )れば良かったのに。

答えを確認

(5) エサを食べ(    )た。

答えを確認

(6) 一人で掃除をさ(    )。(命令文に)

答えを確認

(7)もっと考え(    )ば、良かったのかもしれない。

答えを確認

問2 次の各文を例文にならって、使役の助動詞「せる・させる」を使って書き換えなさい。例:妹が手伝う。(「母が」を主語に)

→母が妹に手伝わせる。

(1)兄がドアを開けた。(「父が」を主語に)

答えを確認

(2) 姉はピアノを毎日練習した。(「先生が」を主語に)

答えを確認

(3) 私は本を読んだ。(「両親が」を主語に)

答えを確認

まとめ

使役の助動詞「せる・させる」について学習してきましたが、いかがでしたでしょうか。「せる・させる」のどちらを使うかは、直前に使う動詞の活用によって決まっています。接続の仕方は助動詞「れる・られる」と似ていましたね。

また使役の助動詞を使って文を書き換えるときは、他の文節の助詞を必要に応じて変えなければなりません。使役の助動詞が使えないタイプの動詞も、また「見せる」のように使役の助動詞を使っているようで、実は動詞というものもあるので注意してください。

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