月の公転と満ち欠けのまとめと問題です。
月の位置によって地球から月がどのように見えるのか、時刻によって月がどの位置にあるのか、月の公転周期と満ち欠けの周期のずれの理由についても確認していきます。
月の公転
月は自転しながら地球の周りを公転しています。月は惑星の周りを回る衛星です。
公転と自転の周期は同じで約27.3日となります。
月の公転と自転の周期が同じため、地球からは月の同じ面(表側)しか見えず、裏側は見ることができません。
月の満ち欠け
月は太陽の光を反射して光ります。
月は地球の周りを公転しているため、地球から月を見ると周期的に満ち欠けして見えます。
月の満ち欠けの周期が公転周期と違うわけ
月の満ち欠けの周期は約29.5日、月の公転周期である約27.3日より若干長くなります。
これは地球が太陽の周りを公転しているため、地球が動いた分月が地球を公転しないと同じ形の月にならないからです。
下の図の上側の地球ではAの位置で月が満月に見えます。しかし1か月後には地球が公転して動くため、月がBの位置まで動かないと満月に見えません。
月が見える位置
月も太陽と同じように東から出て西に沈みますが、月は毎日出てくる時刻が遅くなります。満ち欠けが一周するとまた同じ頃に出ます。
月が見える位置は月の形、時刻で大体わかります。
夕方ごろだと三日月は西に傾き、上弦の月が南中、満月が東から出てくる頃です。
真夜中なら上弦の月は西に傾き、満月が南中、下弦の月が東から出てくる頃です。
明け方には満月が西に傾き、下弦の月が南中、有明の月が東から出てくる頃です。
東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ(柿本人麻呂)
菜の花や月は東に日は西に(与謝蕪村)
有名な和歌、俳句がありますが、いずれも「月」は満月を表しています。
どうして上のように見えるのかは、下のように図に方角を書き入れながら考えてみると良いでしょう。地球も月も北極川から見て反時計回りになります。
方角で考えるとわからなくなる…という人はひとまず、夕方と真夜中だけでも、三日月・上弦の月・満月・下弦の月の大体の位置を覚えておくと良いでしょう。
【問題編】月の公転と満ち欠け
問1 下の図1のア~オの月は、月がどの位置にあるときに見えるか、図2のA~Fから選びましょう。
図1
図2
→答え
問2 夕方に上弦の月はどの方角に見えますか。
→答え問3 地球からはいつも月の同じ面しか見えません。これは月の何と何が同じ周期だからですか。
→答え問4 月の公転の周期は約( ① )日、満ち欠けの周期は約( ② )日です。
①、②に入る数字を次のア~ウの中から選びましょう。
ア 25.6
イ 27.3
ウ 29.5
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