中3理科【天体】各地の太陽の動き(日周運動)まとめと問題

  • 2018.09.03
  • 理科
中3理科【天体】各地の太陽の動き(日周運動)まとめと問題

日本のように北半球の中緯度では太陽は東から出て南に高く上がり、西に沈みます。それでは他の地域ではどうなのでしょうか。

北極・南極付近では1日中太陽が沈まなかったり、太陽が上らない時期もあります。また赤道付近では太陽が天頂を通ることもあります。

今回はそんな世界各地の太陽の1日の動きについて、見ていきます。

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各地の太陽の動き

北極での太陽の日周運動

北極での太陽の日周運動を下の図に表しました。(北極地点ではすべての方位が南になるので、方位を書いていません。) 

 

北極では春分・秋分では地平線付近を回っているように見えます。

夏至では1日中太陽が沈まない白夜になります。北極では冬至は1日中太陽が上りません。

北半球での太陽の日周運動

北半球(中緯度)での太陽の日周運動を下の図に表しました。

春分・秋分では真東から太陽が上り、南に高く上った後、真西に太陽が沈みます。

夏至では太陽が北寄りの東から出て南の空に高く上り、北寄りの西に沈み、冬至では南寄りの東から出て南の空に上り、南寄りの西に沈みます。

ただし北回帰線上では夏至に太陽が天頂に上ります。(北回帰線は北緯23.26°)

また高緯度な地域では夏至に白夜が見られます。(北半球ではカナダやスウェーデン、フィンランドなど)

赤道での太陽の日周運動

赤道での太陽の日周運動を下の図に表しました。

春分・秋分では真東から太陽が上り、天頂に上った後、真西に太陽が沈みます。

夏至では太陽が北寄りの東から出て北の空に太陽が上り、北寄りの西に沈みます。冬至では太陽は南寄りの東から出て南の空に太陽が上り、南寄りの西に沈みます。

南半球での太陽の日周運動

南半球(中緯度)での太陽の日周運動を下の図に表しました。

春分・秋分では真東から太陽が上り、に高く上った後、真西に太陽が沈みます。

日本が夏至のとき、南半球では太陽が北寄りの東から出て北の空に上って、北寄りの西に沈みます。

日本が冬至のとき、南半球では太陽が南寄りの東から出て北の空高く上り、南寄りの西に沈みます。

ただし、南回帰線上では冬至に太陽が天頂に上ります。(南回帰線は南緯23.26°)

南極での太陽の日周運動

南極での太陽の日周運動を下の図に表しました。(南極地点からの方位はすべて北になります。)

 

春分・秋分では地平線付近を回っているように見えます。

夏至のとき、南極では1日中太陽が見えません。冬至では太陽が1日中沈みません(白夜)。

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各地で太陽の動きが異なるわけ

春分・秋分でなぜ北極や南極では太陽が地平線上をはうように動き、赤道では天頂を通るのでしょうか。図を見ながら考えてみましょう。

上の図のオレンジ色の光が太陽の光を表しています。北極、南極では太陽の光が足元にしか当たりません。いずれも太陽が1日中半分地平線から顔を出しているような状態で動いて見えます。ただし北極からは東→南→西に太陽が動いているように、南極からは東→北→西に動いているように見えます。

図からもわかるように赤道では太陽が真上、つまり天頂付近に上ります。

下の図は夏至の地球を表しています。

赤道が少し下側に向いています。北極では夜はなく、南極では1日中夜になります。北半球のほうが昼が長く、南半球は日が短くなります。

下の図は冬至の頃の地球の様子を表しています。

赤道が少し上側に向いています。北極では1日中夜に、南極では1日中日が沈みません。北半球では昼が短く、南半球は日が長くなります。

【問題編】各地の太陽の動き

問1 春分・秋分のときの赤道での太陽の動きはどれになるか、A、B、Cの記号で答えなさい。

 

答えを確認

問2 冬至で1日中太陽が沈まないのは北極、赤道、南極のどこか。

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問3 下の図のA、B、Cの中で、オーストラリアでの夏至の太陽の動きを表しているのはどれか。

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まとめ

各地の太陽の動きを覚えることができたでしょうか。季節により地軸の傾く方向が変わることで、各地での太陽の動き方も異なってきます。

春分・秋分 夏至 冬至
北極 地平線付近を通る 白夜 太陽が出ない
北半球 真東→南→真西 北寄りの東→南→北寄りの西 南寄りの東→南→南寄りの西
赤道 真東→天頂→真西 北寄りの東→北→北寄りの西 南寄りの東→南→南寄りの西
南半球 真東→北→真西 北寄りの東→北→北寄りの西 南寄りの東→北→南寄りの西
南極 地平線付近を通る 太陽が出ない 白夜