高校数学Ⅰ 三角比の相互関係まとめと問題

数学

 
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三角比の相互関係に関するまとめと問題です。

三角比の相互関係の式の導き方、三角比の相互関係を利用した\(sin\theta\)、\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値の求め方を確認します。

執筆者:まいにちマナブ
元個別指導塾講師。20年以上中学生や中学受験生を中心に指導、教室長、塾長の経験もあり。保護者の方と多数面談も行ってきました。2018年より当サイトの運営を開始。

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三角比の相互関係

まずはこの3つを覚えておきましょう。

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)

\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)

\(1+\tan^2\theta=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)

なぜこのような式が導かれるのか、簡単に説明します。

まず\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)ですが、

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{高さ}{底辺}\)です。そして、

\(高さ=斜辺\times\sin\theta\)、\(底辺=斜辺\times\cos\theta\)ですので、

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{斜辺\times\sin\theta}{斜辺\times\cos\theta}\)

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)となります。

次に\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)ですが、三平方の定理を使います。

上のような直角三角形で、三平方の定理より\(a ^2+b^2=c^2\)が成り立ちますが、両辺を\(c^2)\)で割ると、

\(\displaystyle\frac{a ^2}{c^2}+\displaystyle\frac{b ^2}{c^2}=1\)…①

また、

\(\sin\theta=\displaystyle\frac{a}{c}\)、\(\cos\theta=\displaystyle\frac{b}{c}\)…②

①、②より\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)が成り立ちます。

さらに、\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)の両辺を\(\cos ^2\theta\)で割ると(\(\cos \theta\neq0\))、

\(\displaystyle\frac{sin ^2}{\cos^2\theta}+\displaystyle\frac{\cos ^2\theta}{\cos^2\theta}=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)より\(\displaystyle\frac{sin ^2}{\cos^2\theta}=\tan^2\theta\)

これを代入して整理すると

\(1+\tan^2\theta=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)

\(1+\tan^2\theta=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)の式をうっかり忘れたとしても、

\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)と\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)さえ覚えておけば、導くことができます。

ただ覚えておいた方が後々のことを考えると良いです。

また、\(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)を\(\sin^2\theta\)で割ると(\(\sin \theta\neq0\))、\(1+\displaystyle\frac{1}{\tan^2\theta}=\displaystyle\frac{1}{\sin^2\theta}\)を導くことができます。

【問題編】三角比の相互関係

問1 \(0^\circ<\theta<90^\circ\)とします。

(1) \(sin\theta=\displaystyle\frac{2}{\sqrt{5}}\)のとき、\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値を求めましょう。

→答え

(2) \(tan\theta=\displaystyle\frac{3}{4}\)のとき、\(sin\theta\)、\(cos\theta\)の値を求めましょう。

→答え

問2 \(0^\circ≦\theta≦180^\circ\)とします。

(1) \(sin\theta=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{5}}\)のとき、\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値を求めましょう。

→答え

(2) \(tan\theta=-\displaystyle\frac{1}{3}\)のとき、\(sin\theta\)、\(cos\theta\)の値を求めましょう。

→答え

まとめ

① \(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)

② \(\sin ^2\theta+\cos ^2\theta=1\)

③ \(1+\tan^2\theta=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)

④ \(1+\displaystyle\frac{1}{\tan^2\theta}=\displaystyle\frac{1}{\sin^2\theta}\)

①②③は特に覚えておきましょう。③④の式はうっかり忘れても①②を覚えていれば導きだすことができます。

鋭角では\(sin\theta\)、\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値はいずれも正の数になりますが、鈍角では\(cos\theta\)、\(tan\theta\)が負の数になることに注意してください。

また三角比の相互関係を利用して\(sin\theta\)から\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値を求めるとき、\(0^\circ≦\theta≦180^\circ\)の範囲では\(cos\theta\)、\(tan\theta\)の値が正の数と負の数の2パターンを両方答えるようにします(ただし\(\theta\neq90^\circ\))。

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