中学受験 流水算問題の考え方と解き方【基本を確認】

中学受験 流水算問題の考え方と解き方【基本を確認】

中学受験だけでなく、SPIでも出題されるという「流水算」の基本問題の解き方についてまとめました。

基本の流水算を解くときは、「静水時の船の速さ」と「川の速さ」がポイントとなります。

流水算の考え方を確認、基本問題を解いてみましょう。

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流水算の考え方と解き方【基本】

流水算の基本的な考え方と解き方を確認してみましょう。

上りの速さと下りの速さを求める

【問題】静水時の速さが時速12kmの船が、流れの速さが時速3kmの川を18km往復します。船が川を往復するのに何時間何分かかりますか。

船が川を上る、あるいは下るときの速さは、次のように求められます。

静水時の船の速さ-川の流れの速さ=上りの速さ

静水時の船の速さ+川の流れの速さ=下りの速さ

線分図で考えると下の図のようなイメージです。

中学受験 流水算の考え方

上りの速さは\(12-3=9\)より時速9km、下りの速さは\(12+3=15\)より時速15kmとなります。

\(18÷2+18÷15=10.2\)時間より10時間12分となります。

(※0.2時間=60分×0.2=12分)

静水時の速さを求める

問題】船で12km離れた地点まで川を上るのに4時間、下るのに3時間かかりました。この船の静水時の速さは時速何kmですか。

こちらの問題には川の速さが書いてありません。静水時の速さは下のように求めることができます。

(上りの速さ+下りの速さ)÷2=静水時の速さ

\(12÷4=3\)より船が川を上るのは時速3km、\(12÷3=4\)より船が川を下るのは時速4km

したがって\((3+4)÷2=3.5\)より船の静水時の速さは時速3.5kmとわかります。

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【問題編】流水算の基本を確認

問1 静水時に時速20kmで進む船が、川の上流にある町まで45km上るのに3時間かかりました。この川を45km下るのに何時間何分かかりますか。

▼解説と答えを見る

問2 船が40kmの川を上るのに8時間、下るのに10時間かかりました。この船の静水時の速さは時速何kmですか。

▼解説と答えを見る

まとめ

流水算の基本は、

  • 静水時の船の速さ+川の流れの速さ…下りの速さ
  • 静水時の船の速さ-川の流れの速さ…上りの速さ
  • (上りの速さ+下りの速さ)÷2 … 静水時の速さ

です。まずはこれを確実に覚えておきましょう。

ちなみに受験生を教えていると「流水算」って何だっけ?と質問されることがよくあります。

坂道を自転車で進むときと同じく、感覚的に川を下るときはいつものスピードより速くなるし、上るときは遅くなる…と「流水算」にあまりとらわれない方が良いかと思われます。

とはいっても小学生のうちはその「感覚」の個人差が大きいとつくづく感じます。中高生でも同じように解説して伝わるときと伝わらないときがありますが、特に日々成長途上である小学生は一人一人学力の個性も大きく異なっています。

頭ごなしに「このやり方で覚えなさい」と言うだけでは、理解してもらえません。お子さんの理解度をチェックしながら解き方や考え方を修正しつつ伝えるようにしています。