中学入試の算数や、中学の数学でも役立つ、倍数の見分け方・判別法についてまとめました。
2の倍数から13の倍数まで、簡単に見分ける方法を見ていきます。中学生なら素因数分解や平方根の計算でも役立つでしょう。必ず覚えなければならないというわけではありませんが、覚えておけば計算の「時短」にもなります。
基本の倍数の見分け方
基本の2、3、4、5、9、10の倍数の、簡単な見分け方を確認します。
2の倍数の見分け方
2の倍数(偶数)は1の位の数が2,4,6,8,0になります。
例
3296 → 1の位が6なので2の倍数です。
6832568379834 → 1の位が4なので2の倍数です。
3の倍数の見分け方
3の倍数は、各位の数の和が3の倍数になります。
例
243 → 2+4+3=9 9は3の倍数なので、243は3の倍数です。
93846 → 9+3+8+4+6=30 30は3の倍数なので、93846は3の倍数です。
たし算したときの数も大きければ、さらに各位の数の和を考えれば良いです。(30も3+0=3で3の倍数です。)
また、123、456のように、連続する3つの数でできた3けたの数は、3の倍数になります。
4の倍数の見分け方
4の倍数は下2桁が00または4の倍数になります。
例
400 → 4の倍数
2472 → 72が4の倍数なので、2472は4の倍数
2けたの数の場合、10の位が偶数+1の位が0,4,8または10の位が奇数+1の位が2,6なら4の倍数です。
5の倍数の見分け方
5の倍数は1の位が0または5になります。
例
345 → 1の位が5なので5の倍数
1000000000000 → 1の位が0なので5の倍数
9の倍数の見分け方
9の倍数は、各位の数の和が9の倍数になります。
例
342 → 3+4+2=9(9の倍数)なので342は9の倍数です。
7128 → 7+1+2+8=18(9の倍数)なので7128は9の倍数です。
10の倍数の見分け方
10の倍数は1の位の数が0になります。
例
340 → 1の位が0なので10の倍数
20334951290 → 1の位が0なので10の倍数
【応用・発展編】倍数の見分け方
6、7、8、11、12、13の倍数の見分け方についても確認します。
6の倍数の見分け方
6の倍数は1の位の数が2,4,6,8,0で各位の数の和が3の倍数になります。
例
246 → 1の位が6で各位の和が12(3の倍数)なので6の倍数
4962 → 1の位が2で各位の和が21(3の倍数)なので6の倍数
7の倍数の見分け方
7の倍数は、10の位以上の数と1の位の数×5の和が7の倍数になります。
例
301 → 30+1×5=35(7の倍数)なので301は7の倍数
623 → 62+3×5=77(7の倍数)なので623は7の倍数
大きな数の場合は下から3けたごとに区切って考えます。(上の方のけたは3けたにならなくても大丈夫です。)このとき、3けたごとのグループを1つおきに足した答えの差が7の倍数(または0)になります。
例
33526927 → 33|526|927
区切った数のグループを1つおきにたします。
33+927=960、526はたすグループはないのでこのまま
この2つの数字の大きい方から小さい方の数をひきます。
960-526=434
43+4×5=63(7の倍数)となるので、は7の倍数とわかります。
8の倍数の見分け方
8の倍数は下3けたが8の倍数になります。
例
1344 → 下3けたが344(8の倍数)より8の倍数
73624 → 下3けたが624(8の倍数)より8の倍数
11の倍数の見分け方
11の倍数はひとつおきの各位の数字をたした答えの差が11の倍数(0も含む)になります。
例
473 → (4+3)-7=0なので473は11の倍数
5192 → (5+9)-(1+2)=11なので5192は11の倍数
10の位以上の数と1の位の数×10の和が11の倍数になるときも11の倍数になります。
例
473 → 47+3×10=77(11の倍数)なので473は11の倍数
693 → 69+3×10=99(11の倍数)なので693は11の倍数
12の倍数の見分け方
12の倍数は、下2けたが4の倍数で、各位の数の和が3の倍数になります。
例
672 → 72は4の倍数、6+7+2=15(3の倍数)なので672は12の倍数
5148 → 48は4の倍数、5+1+4+8=18(3の倍数)なので5148は12の倍数
13の倍数の見分け方
13の倍数は、10の位以上の数と1の位の数×4の和が13の倍数になります。
例
351 → 35+1×4=39(13の倍数)なので351は13の倍数
832 → 83+2×4=91(13の倍数)なので832は13の倍数
91が13の倍数かどうかわからないときも、9+1×4=13から13の倍数と見分けることができます。
大きな数の場合は下から3けたごとに区切って考えます。(上の方のけたは3けたにならなくても大丈夫です。)このとき、3けたごとのグループを1つおきに足した答えの差が13の倍数(または0)になります。
例
10262928 → 10|262|928
(10+928)-262=676(13の倍数)
67+6×4=91(13の倍数)で13の倍数になります。
337337337337 → 337|337|337|337
(337+337)-(337+337)=0 …13の倍数でもあり、7の倍数、11の倍数でもあります。
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まとめ
2の倍数の見分け方 … 1の位の数が2,4,6,8,0
3の倍数の見分け方 … 各位の数の和が3の倍数
4の倍数の見分け方 … 下2桁が00または4の倍数
5の倍数の見分け方 … 1の位が0または5
6の倍数の見分け方 … 1の位の数が2,4,6,8,0で各位の数の和が3の倍数
7の倍数の見分け方 … 10の位以上の数と1の位の数×5の和が7の倍数、3けたごとの一つおきの数の和の差が7の倍数
8の倍数の見分け方 … 下3けたが8の倍数
9の倍数の見分け方 … 各位の数の和が9の倍数
10の倍数の見分け方 … 1の位の数が0
11の倍数の見分け方 … ひとつおきの各位の数字をたした答えの差が11の倍数、10の位以上の数と1の位の数×10の和が11の倍数
12の倍数の見分け方 … 下2けたが4の倍数で、各位の数の和が3の倍数
13の倍数の見分け方 … 10の位以上の数と1の位の数×4の和が13の倍数、3けたごとの一つおきの数の和の差が13の倍数