高校数学Ⅰ【数と式】因数分解のたすきがけ問題を早く解くコツは?

  • 2020.02.24
  • 数学
高校数学Ⅰ【数と式】因数分解のたすきがけ問題を早く解くコツは?

因数分解をたすきがけで早く解くコツをまとめました。

因数分解でたすきがけを解く問題に慣れていくうちに、いろんな組み合わせを書き出すと時間がかかる、もっと早く解けないかな?と思う人は多いと思います。

こうすると早く解けるというヒントをまとめましたので、よかったら参考にしてください。

ただしたすきがけ初心者の人にはかえって混乱する内容です。たすきがけ自体に慣れていない人は基本の解き方をマスターしてから読んでみてください。

※いくつか修正を加えました。

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因数分解をたすきがけで早く解くコツ

たすきがけをするとき、普通は下の図でまず\(a\)と\(c\)の値から埋めるのではないでしょうか。

因数分解のたすきがけ問題を早く解くコツ

でも\(ad+bc\)の値はすでにわかっています。\(〇x^2+□x+△\)の□にあてはまる数です。

\(ad\)と\(bc\)それぞれの値はわかりませんが、\(ad\)と\(bc\)の積はわかります。なぜなら\(〇x^2+□x+△\)の\(〇=ac\)で、\(△=bd\)だから、\(〇\times △=abcd=ad\times bc\)になるからです。

和と積がわかれば\(ad\)と\(bc\)の値もわかりそうですよね?

これを利用してたすきがけで因数分解してみます。

ad+bcを埋める

\(20x^2 +23x+6\)をたすきがけで因数分解してみます。普通はかけて\(20\)になる組み合わせを先に考えるのですが、上のやり方でやってみます。

因数分解のたすきがけ問題を早く解くコツ

まず上の図で\(ad+bc\)に当てはまるのは\(23\)です。\(〇x^2+□x+△\)の□にあてはまる数です。

adとbcを求める

\(ad\)と\(bc\)の積は\(〇\times △\)で求まるので、\(20\times 6=120\)となります。

たして\(23\)、かけて\(120\)になる組み合わせを考えると\(15\)と\(8\)という組み合わせが求められます。これをそれぞれ\(ad\)と\(bc\)にあてはめます。

約数を利用してaとcを求める

ここで\(bc=15\)と\(ad=8\)としましたが、\(20x^2 +23x+6\)の因数分解なので\(ac=20\)になります。

かけて\(20\)になる組み合わせは\((1, 20)(2, 10)(4, 5)\)がありますが、\(ad=8\)より\(a\)は\(8\)の約数、\(bc=15\)から\(c\)は\(15\)の約数になるから\(a=4\)、\(c=5\)という予想ができます。

※\(ac\)、つまり\(〇x^2+□x+△\)の\(〇\)の数字が素数のときは、先に\(ac\)を埋めてしまってもいいです。

bとdを求める

ここまでくれば\(b=3\)と\(d=2\)が求められます。

よって\(20x^2 +23x+6=(4x+3)(5x+2)\)となります。

共通因数があるときは、先ににくくり出してから行ってください。

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【問題編】たすきがけの因数分解

問 次の式を因数分解しましょう。

(1) \(7x^2+20x-3\)

→答え

(2) \(6x^2 +17x+12\)

→答え

(3) \(12x^2 +29x-8\)

→答え