2進法の乗法と除法は1けたどうしなら10進法と変わらないのですが、2けた以上となると筆算が必要になってきます。このとき、2進法のたし算・ひき算のルールも覚えておく必要があります。
10進数になおしてから計算することもできますが、2進数のままでも解けるようにしておきたいところです。
2進数のままかけ算、わり算をするとき、特に筆算ではどのように解いたら良いのか、例題とともに解説していきます。
2進法の乗法・除法の解き方がわからない、という方は参考にしてみてください。
2進法の乗法解き方
1けたの2進法の乗法(かけ算)は基本的には10進法のかけ算と同じです。
0×0=0
1×0=0
0×1=0
1×1=1
2けたではどうなるかというと…
10×10=100(10進法では2×2=4)
10×11=110(10進法では2×3=6)
11×10=110(10進法では3×2=6)
11×11=1001(10進法では3×3=9)
となります。2けた以上の2進数で2進数のままかけ算するときは、筆算を使った方がわかりやすいでしょう。
2進法の乗法 筆算
11(2)×11(2)を筆算で解いてみます。
かけ算する時点では、10進法と同じように計算すればOKです。
ただし、たし算するときは1+1=10、1+1+1=11になるので注意しましょう。
11(2)×11(2)=1001(2)となりました。
次に1101(2)×111(2)を筆算で解いてみます。
かけ算までは10進数と同じです。
たし算するときは1+1=10、1+1+1=11となることに注意します。
1101(2)×111(2)=1011011(2)となりました。
2進法の除法解き方
1けたの2進法の除法(わり算)も、10進数のわり算と同様に計算できます。
1÷1=1
0÷1=0
1でわる分にはわられる数の値と商が変わらないのも、10進数と同様です。
10÷1=10
11÷1=11
2進法の除法 筆算
筆算では2進法でのかけ算、ひき算のルールに気をつけながら計算します。
100011(2)÷101(2)を筆算で解いてみます。ひき算するときがちょっと難しいです。
まず1000÷101を計算。2進法なので1と0しか商がたてられません。
そのため、1をたててひき算をしますが、0-1だとひけないので隣の位から1ひいて2をもらいます。(1000と0が続いているときは112、10000なら1112のようにしてからひき算できます)
ひき算の筆算についてはこちらの記事を
1つ右の位(2の位)の数をおろして、111÷101の計算、引き続きさらに右の位(1の位)の数をおろしてきます。
101÷101の計算をします。
100011(2)÷101(2)=111(2)と求められました。
【問題編】2進法の乗法・除法
(1) 110(2)×11(2)
▼答え(2) 11001(2)×111(2)
▼答え(3) 10010(2)÷11(2)
▼答え(4) 100100(2)÷1100(2)
▼答えまとめ
2進法のかけ算・わり算でも、
0×0=0
1×0=0
0×1=0
1×1=1
1÷1=0
0÷1=0
と10進法同様の結果になることがあります(主に1けたどうし)。
ただしかけ算の筆算ではたし算の過程で1+1=10、1+1+1=11になること、わり残の筆算ではひき算の過程で、繰り下げ(借り受け)で左の位から「1をひいて2をもらう」という2進法独自の計算ルールがあるので注意しましょう。