【漢字の知識】漢数字の部首・成り立ちまとめと問題

【漢字の知識】漢数字の部首・成り立ちまとめと問題

漢数字の部首・成り立ちに関するまとめと問題です。

漢数字は簡単なものが多く、小学校の低学年で習うものが多いです。しかしその部首が何になるのか意外と知られていません。

今回は一から十の漢数字と百、千、万、億、兆、零、廿、丗についても、部首とその成り立ちを確認していきます。

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漢数字一~十の部首と成り立ち

漢数字一~十の部首と漢字の成り立ち(象形文字・指事文字・形声文字・会意文字)について確認します。成り立ちについては諸説あります。

漢数字「一」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(いち)」です。

部首が一の漢字には三、七、上、下、不、丘、世などがあります。

一は指事文字です。

漢数字「二」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(に)」です。

部首が二の漢字には互、井、亜、五などがあります。

二は指事文字です。

漢数字「三」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(いち)」です。

部首が一の漢字には一、七、上、下、不、丘、世などがあります。

三は指事文字です。

漢数字「四」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(くにがまえ)」です。

部首が囗の漢字には国、困、囮、囪などがあります。

四は意外にも指事文字です。もとは横四本線だったのが、口の中に八の字を置いて息を表しました。

漢数字「五」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(に)」です。

部首が二の漢字には二、弐、互、井などがあります。

五は指事文字です。上下の「」が天地を、「」の間が5つの元素を表しています。

漢数字「六」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(はち)」です。※「(なべぶた)」に分類されていることもあります。

部首が八の漢字には八、公、兵、具、兼などがあります。

六は象形文字です。もとは家を表しました。

漢数字「七」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(いち)」です。

部首が一の漢字には一、三、上、下、不、丘、世などがあります。

七は指事文字です。もとは「切」を表していました。

漢数字「八」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(はち)」です。

部首が八の漢字には、六、公、兵、具、兼などがあります。

八は象形文字です。八の字が分かれる様子を表しています。

漢数字「九」の部首と成り立ち

漢数字の部首は「(おつ)」です。つくりになると「乚」になります。(乙・乚の部分は一画です。)

部首が乙(乚)の漢字には、乙、也、乱、乳、乾などがあります。

九は象形文字です。その形から数が尽きたことを表しています。

漢数字「十」の部首と成り立ち

十の部首は「(じゅう)」です。

部首が十の漢字には千、午、升、卍、協、卒などがあります。

十は象形文字で、もともとは針を表すものでした。

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その他の漢数字の部首と成り立ち

百、千、万、億、兆、零、常用外である廿・丗などの、漢数字の部首と漢字の成り立ち(象形文字・指事文字・形声文字・会意文字)も確認します。

漢数字「百」の部首と成り立ち

の部首は「(しろ・しろへん)」です。

部首が白の漢字には百、的、皇、皆、皐などがあります。

百は形声文字で、「一」と「白」を組み合わせた漢字です。

漢数字「千」の部首と成り立ち

の部首は「(じゅう)」です。

部首が十の漢字には十、午、升、卍、協、卒などがあります。

千は会意文字で、「人」と「一」を組み合わせた漢字です。

漢数字「万」の部首と成り立ち

の部首は「(いち)」です。

部首が一の漢字には七、上、下、与、不、丘、世などがあります。

万は象形文字で、万の旧字体である萬はさそりを表していました。万は卍が起源という説もあるそうです。

漢数字「億」の部首と成り立ち

の部首は「(にんべん、ひと)」です。

部首が亻・人の漢字には人、仁、今、倍、令などがあります。

億は形声文字で、「人」と「意」を組み合わせた漢字です。

漢数字「兆」の部首と成り立ち

の部首は「(ひとあし、にんにょう)」です。

部首が儿の漢字には光、兄、党、免、兎、児などがあります。

兆は象形文字で、もともとは亀の甲を使った占いで現れる割れ目を表すものでした。

漢数字「零」の部首と成り立ち

の部首は「(あめかんむり)」です。

部首が雨の漢字には雨、雲、雷、雫、霊、靉などがあります。

零は形声文字で、「雨」と「令」を組み合わせた漢字です。

漢数字「廿」の部首と成り立ち

廿は「にじゅう」と読み、部首は「(じゅう)」です。

部首が十の漢字には千、午、升、卍、協、卒など、があります。

廿は会意文字で、「十」と「十」を組み合わせたものです。

ふつう20は「二十」と書きますが、廿日市市(はつかいちし)のように地名にも使われています。

漢数字「丗」の部首と成り立ち

は「さんじゅう」と読み、その部首は「(じゅう)」です。

丗は会意文字で「十」を3つ組み合わせたものです。

丗と世の字は似ていますが、世の異体字が丗です。(一代は約30年といわれています。)

【問題編】漢数字の部首と成り立ち

漢数字の部首と成り立ちに関する問題です。(答えは▶をクリック)

※部首、成り立ちに関しては諸説ありますが、上で述べたことをもとに問題を作成していることをご了承ください。

問1 漢数字一から九の中で、部首が「一」になるものをすべて答えましょう。

▶答え

問2 漢数字一から九の中で、部首が「二」になるものをすべて答えましょう。(答えは▶をクリック)

▶答え

問3 漢数字一から九の中で、部首が「八」になるものをすべて答えましょう。(答えは▶をクリック)

▶答え

問4 四の部首は何ですか。

▶答え

問5 九の部首は何ですか。

▶答え

問6 百の部首は何ですか。

▶答え

問7 千の部首は何ですか。

▶答え

問8 万の部首は何ですか。

▶答え

問9 乾、卍、井の中で、部首が十であるのはどれですか。

▶答え

問10 漢数字一~九の中で、指事文字をすべて答えましょう。

▶答え

問11 漢数字一~九の中で、象形文字をすべて答えましょう。

▶答え

問12 百・千・万・億・兆の中で、形声文字はどれですか。

▶答え
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まとめ

漢数字の部首を整理すると、

・部首が一 … 一、三、七、万

・部首が二… 二、五

・部首が八… 六、八

・部首が十 … 十、千、廿、丗

・九は乙、億は亻、兆は儿

漢字の成り立ちは、

・指事文字 … 一、二、三、四、五、七

・象形文字 … 六、八、九、十、万、兆

・会意文字 … 千、廿、丗

・形声文字 … 零、億

となります。

漢字の部首や成り立ち、特に成り立ちは諸説ありますが、代表的なものを書きました。

(参考文献)