対立と合意、効率と公正に関するまとめと問題です。
社会集団の中ではさまざまな対立が起こります。対立が起こったら話し合いで合意を目指します。
対立を解決するのに効率、公正が重視されます。
また社会生活を営む上ではルールによって権利、義務、責任を明らかにする必要があります。
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対立と合意
私たち人間は家族や学校、会社、地域などさまざまな集団に所属しています。このように人と人との関係によってつくられる集団を社会集団といい、社会集団の中で暮らす人間は社会的存在と呼ばれます。
社会集団には生まれながらに所属する社会集団(家族、地域など)と、目的をもって所属する社会集団(学校、会社など)があります。
社会集団ではさまざまな対立が生じます。
学校や家族の中でも対立が起こることはよくあります。地域や国家の間で対立が生じると、戦争や経済制裁になることもあります。
対立したままでは悪い方向に向かうばかりです。
対立が生じたら話し合いをしてお互いが納得できる結論、つまり合意を目指すことが必要となります。
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効率と公正
対立から合意に至るまで、効率と公正が重視されます。必ずしも効率、公正を完全に満たした合意になるとは限りません。
効率とは人のお金、もの、労力が無駄にならないよう使われることです。
効率を重視した例
・会社で売上が悪くなった部署 … 経費削減のために給与や賞与をカット、人員を削減
・学校のプールを使わない時期 … 地域住民が利用できるように開放
・学校の校庭が狭い … 運動部が校庭を交替で使う
公正とは誰から見ても公平であることを指します。
公正には手続きの公正さと、機会や結果の公正さがあります。
・手続きの公正さ … 関係者全員が対等な立場で話し合って決める
(例)席を決めるとき、じゃんけんで決める
・機会や結果の公正さ … 機会や結果が不当に制限されず、公平であること
(例)野球の試合では規定されているバットを使う
ルールと権利・義務・責任
社会生活において集団でのルール(決まり)が必要になります。ルールがあることで対立を調整し、トラブルを未然に防ぐことができます。
ルールを作るときには誰にどのような権利があり、どのような義務や責任があるのか、明らかにしておく必要があります。
ルールを守ることで社会の秩序が保たれます。
ルールの決定方法
ルール(決まり)を決定する方法には全会一致と多数決があります。
●全会一致 … 全員が納得するが、採決までに時間がかかる
●多数決 … 一定時間内に決定でき効率が良いが、少数意見の尊重も必要
【問題編】対立と合意、効率と公正
次の問いに答えましょう。または( )に適切な語句を入れましょう。(答えは▶をクリック)
問1 学校、家族、地域社会、会社などの集団を何といいますか。▶答え
問2 家族や地域社会は次のア、イのどちらですか。
ア 生まれながらに所属している社会集団
イ 目的を持って参加する社会集団
▶答え問3 社会集団の中で暮らす人間は( )と呼ばれます。(漢字5字)▶答え
問4 社会集団の中では考え・意見の違いからさまざまな( )が生じることがあります。▶答え
問5 社会集団の中で考えや意見の違いで衝突が起きたとき、話し合いで互いに納得できるよう解決することを( )といいます。▶答え
問6 社会集団の中で起きた対立を解決するとき重視され、時間やお金、労力を無駄なく使うことを何といいますか。▶答え
問7 社会集団の中で起きた対立を解決するとき重視され、誰から見ても公平であることを何といいますか。 ▶答え
問8 みんなが参加して決定しているかを重視することは、次のア、イのどちらを重視していることになりますか。
ア 手続きの公正さ
イ 機会や結果の公正さ
▶答え問9 社会生活においてルールを作るとき、誰にどのような権利があり、どのような( )や責任があるのか、明らかにしておく必要があります。▶答え
問10 多数決でルールを決定するときの短所は次のア~ウのどれですか。
ア 決定までの時間がかかる
イ 全員が納得できる
ウ 少数意見が反映されにくい▶答え
まとめ
社会集団(家族、学校、地域社会、職場)
社会集団で起きる対立 → 話し合いで合意を
合意への方法 … 効率と公正(手続きの公正さ・機会や結果の公正さ)
社会生活にはルールが必要、権利・義務・責任を明らかに
ルールの決定方法 … 全会一致と多数決(多数決では少数意見の尊重が必要)