今回は力のつりあいと表し方のまとめと確認問題です。
力がつりあっているとはどういうことか、2つの力がつりあうための条件は、矢印を使った重力、摩擦力、張力などの、さまざまな力の表し方を学習します。
力のつりあい
物体に2つの力がはたらいてその物体が動かないとき、その2つの力は「つりあっている」といえます。
2つの力がつりあうには、下の3つの条件を満たす必要があります。
・2つの力の大きさが同じ
・2つの力が反対向き
・2つの力が一直線上
綱引きをイメージするとわかりやすいでしょう。どちらも同じ力なら綱は動きません。
一方の力が大きいと、綱は力の強い方に移動してしまいます。綱を反対向きに、一直線上に引っ張らなければ、綱引きになりませんよね。
つりあっている力の例
机に物体を置いているとき … 机に置いている物体にはたらく重力と、垂直抗力がつりあっています。
床に置いた物体を動かそうとしても動かないとき … 床に置いている物体を動かす力と、摩擦力がつりあっています。
天井から物体をひもでつるしているとき … 物体にかかる重力とひもが物体を引く力(張力)
※ ひもの重さは無視しています。
矢印のかき方は次の章で説明します。
▼力の種類についてのくわしい説明はコチラ
力の作図での表し方
力がはたらく点(作用点)、向き、大きさを、矢印を使って表すことができます。
力の三要素 … 作用点・大きさ・向き
矢印の始点が作用点、矢印の向きが力の向き、矢印の長さが力の大きさを表します。
例
力の表し方 例
重力や磁力の作用点は、物体(磁石)の中心に作用点をかきます。ふれあってはたらく力は、接している面、点に作用点をかきます。(下の図の例は、すべて1Nを1めもりとしています。)
ひもが物体を引く力(1N)
物体にかかる重力(2N)
つりあっている力
つりあっている力の矢印は同じ長さで一直線上、反対向きになります。
物体を引く力と床の摩擦力(1.5N)
物体を引く力と重力(2N)
【問題編】力のつりあいと表し方
問1 物体に2つの力がはたらいて、その物体がどのようなときに、その2つの力は「つりあっている」といえますか。
→答え問2 2つの力がつりあう条件は、2つの力の( )が同じで、2つの力が( )向きで( )にあることです。
→答え問3 下の図は指で物体を押す力を、矢印で表したものです。力のはたらく点、力の大きさ、力の向きを表しているものを、A~Cの中からそれぞれ選びなさい。
→答え問4 床の上に物体を置いたときの重力と、物体にはたらく重力とつりあう垂直抗力を、それぞれ下のア~エから選びなさい。
ア
イ
ウ
エ
問5 下の図のようにひもで3N の物体を天井から吊り下げている。このときひもが物体を引く力を矢印を使って表しなさい。(1Nを1めもりとしています。)
まとめ
・2つの力がつりあう条件 … 2つの力の大きさが同じ・反対向き・一直線上
・矢印で力を表すときは作用点・力の向き・力の大きさを矢印の始点、矢印の向き、矢印の長さで表す
・重力を矢印で表すときは、物体の真ん中を作用点にする