中3理科【天体】南中高度の求め方まとめと問題

  • 2018.09.01
  • 理科
中3理科【天体】南中高度の求め方まとめと問題

北半球での南中高度を求める方法を解説します。南中とは太陽が1日のうちで最も高くなるときのことを指します。南中高度とは南中時の太陽の高度のことです。

春分・秋分、夏至、冬至で南中高度は何度になるのか、考え方と公式を覚えてすらすら解けるようにしましょう。

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南中高度の求め方と考え方

南中高度は日々変わります。ここでは北半球での春分・秋分、夏至、冬至での南中高度の求め方を解説します。

春分・秋分の南中高度

春分・秋分の南中高度は、90°-北緯で求められます。

春分・秋分の南中高度【90°-北緯】

なぜこのようにして求められるのでしょうか。まず下の図を見てみましょう。

上の図での位置での南中高度を考えてみます。a(北緯)とbは、平行線の同位角で等しくなります。さらにcの南中高度は90°-bで求められます。したがって90°-北緯で南中高度が求められます。

夏至の南中高度

夏至のときの南中高度は下のような式で求められます。

夏至の南中高度【90°-北緯+23.4°】

夏至のときは下の図のように北半球が太陽側に傾いています。


地軸が公転面に立てた垂線に対して、太陽側に23.4°傾いています。aの角度は北緯から23.4°をひいた角度になります。

またaとbは平行線の同位角で等しいので、a=b=北緯-23.4°となります。

c=90°-bより、の地点での南中高度は90°-(北緯-23.4°)=90°-北緯+23.4°

春分・秋分のときより23.4°大きくなる、と覚えておきましょう。

冬至の南中高度

冬至のときの南中高度は下のような式で求められます。

冬至の南中高度【90°-北緯-23.4°】

冬至のときは下の図のように北半球が太陽と反対側に傾いています。

 

冬至では地軸が公転面に立てた垂線に対して、太陽と反対側に23.4°傾いています。aの角度は北緯と23.4°を合わせた角度になります。

またaとbは平行線の同位角で等しいので、a=b=北緯+23.4°となります。

c=90°-bより、の地点での南中高度は90°-(北緯+23.4°)=90°-北緯-23.4°

春分・秋分のときより23.4°小さくなる、と覚えておきましょう。

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【問題編】南中高度の求め方

問1 下の図は春分・秋分の日で、地球に太陽の光が当たっている様子を表している。またP地点は北緯35°である。次の問いに答えなさい。

(1) このときaは何を表しているか。また南中高度はbとcのうちどれか。

答えを確認

(2) 春分・秋分の日での南中高度を求めなさい。

答えを確認

問2 下の図は夏至の日で地球に太陽の光が当たっている様子を表している。P地点が北緯35°であるとき、南中高度は何度になるか。

答えを確認

まとめ

南中高度の求め方はわかりましたでしょうか。

春分・秋分の南中高度【90°-北緯】

夏至の南中高度【90°-北緯+23.4°】

冬至の南中高度【90°-北緯-23.4°】

覚えやすい公式なのでこののまま丸暗記しても良いですが、なぜこの公式が導かれたのかも理解しておくと良いでしょう。