「ABC予想」とは?小学生でもわかるように解説!

「ABC予想」とは?小学生でもわかるように解説!


数学の超難問とされる「ABC予想」を京大数理解析研究所の望月新一教授が証明したと、4月3日京大が発表しました。

ABC予想とはどんなものなのか、倍数、約数を学習した小学生でも(ギリ)理解できるよう、簡単に説明します。

スポンサーリンク

ABC予想を理解する前に…

まず「互いに素」の意味を確認しておきます。(知ってるよ、という方は読み飛ばしてください)

「互いに素な自然数」とは公約数が1しかない2つ以上の自然数のことです。

約数、公約数とか言われてもピンとこない…という方にもわかるようもう少し基本から確認すると、約数はある整数を割り切れる整数のことです。

例えば6の約数1、2、3、6です。(割り切れても小数になるのは約数に入れません)

\(6÷1=6\) → 1は約数

\(6÷2=3\) → 2は約数

\(6÷3=2\) → 3は約数

\(6÷4=1あまり2\) → 4は約数ではない

\(6÷5=1あまり1\) → 5は約数ではない

\(6÷6=1\) → 6は約数

また約数が1とその数自身しかない数を素数といいます。例えば2、3、5、7、11、13…などです。

6を素数の積で表すと6=2×3になります。このとき2、3を6の素因数といいます。

=次に公約数ですが、公約数とは2つ以上の整数で共通の約数のことです。

6と8の公約数を考えてみましょう。

6の約数 … 1、2、3、6

8の約数… 1、2、4、8

それぞれの約数どちらにもあるのが1と2ですので、6と8の公約数は1と2ということになります。

それでは6の約数と25の約数を考えてみます。

6の約数 … 1、2、3、6

25の約数… 1、5、25

6と25の公約数は「1」しかありません。

このように公約数が1しかない2つ以上の数を「互いに素」な整数といいます。

(互いに素な数の例)

3と7、7と18、33と92、5と7と12 … など

さらに累乗(るいじょう)という言葉についても確認します。

\(2^{3}\)は2の3乗(じょう)と読みますが、2を3回かけた数を表し、\(2×2×2\)のことです。つまり8ですね。

\(16=2^{4}、9=3^{2}\)となります。

互いに素な数、素因数、累乗の意味は理解してもらえたでしょうか。それでは本題のABC予想に入ります。

スポンサーリンク

ABC予想とは?

互いに素な整数a, b, cがあり、\(a+b=c\)を満たしているとします。

\(a×b×c\)の互いに異なる素因数の積(かけ算の答え)を\(d\)とします。

このとき\(c>d^{1+ε}(ε>0)\)を満たすa,b,cはたかだか数個しかない…というのがABC予想です。

\(d^{1+ε}(ε>0)\)はひとまず、dより大きくなる…ぐらいの意味でとらえておきましょう。

すごく雑にまとめるとABC予想は、

互いに素な整数a, b, cがあり、\(a+b=c\)になっているとき、

\(a×b×c\)の互いに異なる素因数の積\(d\)より\(c\)が大きくなることはあんまりない

ということになります。

例えば\(5+8=13\)(\(a=5, b=8, c=13\)で\(a+b=c\)を満たしています)で考えてみます。

次に\(a×b×c\)の互いに異なる素因数の積を計算すると\(5×2×13=130\)になります。

もうちょっと丁寧に書くと、

\(a×b×c=5×8×13=5×2×2×2×13\)

異なる素因数は2と5と13となるのでこれらをかけると\(d=130\)となります。

このとき\(c=13\)、\(d=130\)で、\(d\)の方が大きくなってしまいます。

まあかけ算したんだから当然だよね…という気もしますが、たまに例外もあります。

例えば\(a=1, b=8, c=9\)のとき、

\(a×b×c=1×2^{3}×3^{2}\)から

\(d=2×3=6\)となり、

\(c\)の方が\(d\)よりも大きくなります。

  • \(a=1,  b=8,  c=9\)
  • \(a=5,  b=27,  c=32\)
  • \(a=1,  b=48,  c=49\)
  • \(a=1,  b=63,  c=64\)

…などで\(c\)の方が\(d\)よりも大きくなります。

参考記事:朝日新聞デジタルアジマティクス

さらにくわしく知りたい方はこちらの本もおすすめです。

数学の目次はコチラ→

数学カテゴリの最新記事