お子さんの中学受験対策に、個別指導塾を検討中ですか?
習い事との両立、集団塾のフォロー、入試問題に特化した対策、5年生からの受験対策・・・など、個別指導塾なら集団塾では対応できないような、ご家庭のさまざまなニーズに対応することが可能です。
しかし、
「うちの子は集団塾より個別指導塾の方が合いそう。でも個別指導塾っていっぱいあってどこにしたら良いか迷う・・・」
というお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に都市部は個別指導塾が多数乱立?し、いったいどこを選んだら良いか迷ってしまうかもしれません。
そんなお悩みをお持ちの方に、個別指導塾にて中学受験の指導経験のある元塾講師が、中学受験の個別指導塾を選ぶポイント、個別指導塾を利用するメリットとデメリットについてまとめました。
中学受験の個別指導塾選び、中学受験に対応しているだけではダメ?
たいていの大手系や地域密着型の個別指導塾で、中学受験「対応」をうたっています。中学受験に対応してくれる個別指導塾ならどこでも大丈夫なのでしょうか?
元個別指導塾講師の立場から言わせていただければ、対応しているだけでは「ダメ」です。
小学生から高校生までいろんな生徒がいる個別指導塾では講師が不足、中学受験の経験がない学生講師が生徒を担当することもあります。中学受験の経験がないため、算数で誤った教え方をしている講師もいました。(90分数千円の授業料がムダに・・・)
いわゆる中学受験の内容が出題されない中学は別ですが、一般的な私立や国立中学の受験となると評判が良いとか人気の個別指導塾という理由だけで選ぶわけにはいきません。
中学受験に強い個別指導塾、先生の指導力や合格実績を見るのもポイントですが、個別指導塾にもいろんなタイプがあります。お子さんやご家庭のニーズに本当にマッチした個別指導塾選びが必要です。
中学受験を成功に導く個別指導塾の選び方6つのポイントを解説
中学受験対策に個別指導塾を利用するなら、次の6つのポイントをおさえることをおすすめします。
- 講師の質(中学受験の指導力)が高いか
- 中学受験の合格実績があるか
- 指導スタイルが利用目的に合ってるか
- 料金が予算内か
- 自習室はあるか
- 相談しやすいか
講師の質(中学受験の指導力)が高いか
中学受験に「対応」していることをうたっている個別指導塾は多数ありますが、本当に指導力のある先生が在籍しているかは疑問です(筆者の経験上)。
おすすめは中学受験専門の個別指導塾、そうでなければ中学受験で指導実績のある講師が多く在籍している個別指導塾をおすすめします。
中学受験の合格実績があるか
上の内容と重なるところがありますが、中学受験対策で個別指導塾を利用するなら、当然中学受験での合格実績は重視。
ただし中学受験で合格実績数が高くても、塾やグループ全体の実績の場合は注意が必要です。教室数の多い塾だと教室間で実績数に差がある場合もあるので、教室での実績もチェック。
難関校の実績=先生の指導力でもありますが、お子さんの志望校もしくは同レベル、入試傾向が似ている学校での実績も判断材料に。
指導スタイルが利用目的に合ってるか
中学受験対応の個別指導塾でも指導スタイルはまちまちです。
指導形式だけでもマンツーマン、講師1人に生徒2人、講師1人に生徒3人(以上)、教室巡回型の個別指導塾もあります。
また進学塾と併用なのか、個別指導塾だけで受験するのかによっても、選ぶ個別指導塾のタイプが変わってきます。
ケースバイケースですが、一般的には次のような選び方がおすすめです。
- 進学塾と併用、苦手分野やわからないところを解説してほしい⇒マンツーマンで進学塾サポートタイプの個別指導塾。
- 個別指導塾だけで受験、または時々教えてもらいながら塾の宿題やテキストを進めたい⇒1:2~の個別指導塾。
筆者は個別指導塾で1:1や1:2~5、さらに巡回型の個別指導もやってきましたが、完全な「解説授業」はマンツーマンでないと厳しいと感じました。
先生に時々教えてもらいながら進学塾のテキストや宿題を進めるという形式なら、1:2や巡回型の指導形式でも大丈夫でしょう。
個別指導だけで受験する場合、地域の個別指導塾によっては「〇〇中受験コース」といった特定の私立中対策に特化したコースを設定しているところもあり、志望校に特化した対策をしてほしい・・・というご家庭におすすめです。
料金が予算内か(プロか学生か、マンツーマンか1:2以上か)
一般的にマンツーマン指導は1:2や1:3より料金は高くなり、プロ講師は学生講師より高くなります。
マンツーマンの場合、プロ講師だと1時間あたり1万円以上ということも。学生講師でも中学受験に特化した塾なら8,000円ぐらいはします。1:2以上だと安くなりますが、解説中心で授業を進めてほしいご家庭に1:2は向いてません。
難関校が第一志望、苦手教科を大幅に底上げする必要があるというならプロのマンツーマン指導が最も効果的です。
中堅校が第一志望校でそれほど切羽詰まっているわけではないが、家庭で宿題をフォローするのは厳しい・・・ということならマンツーマンやプロ講師にそこまでこだわらなくても良いでしょう。
自習室はあるか
家だと集中できないというお子さんは、自習室があるかどうかも塾選びのポイント。自習室にチューターがいたり質問できる環境が整っている塾は、自習室での勉強がはかどるでしょう。
相談しやすいか
特に中学受験のことでもいろいろ相談したいなら、中学受験に関する知識や最新の情報もよく把握している塾がおすすめ。
塾長や室長が(保護者の方から見て)相談しやすそうな先生かどうかも大事です。なんとなくウマが合わないというか話しにくい・・・という先生だと、塾を有効活用しにくいです。
中学受験で個別指導塾を利用するメリット
中学受験で個別指導塾を利用するメリットをあげてみました。
質問がしやすい
進学塾でも質問タイムを設けていたり、質問受けに対応はしていますが、順番待ちだったりたくさん質問するのは難しいこともあります。個別なら(特にマンツーマンなら)思う存分先生にわからないところを質問できます。
進学塾のフォローやクラスアップ対策ができる
中学受験は親の受験ともいわれますが、保護者の方がお子さんの勉強すべてをサポートするのは大変です。個別指導塾なら進学塾の授業でわからないところを質問したり、予習や復習、クラスアップ対策ができます。
受験のスタートが遅れたお子さんに合わせた指導ができる
受験を思い立ったのが遅く、今から進学塾に入ってもついていけるか不安・・・というお子さんも、一人ひとりの学習状況に応じた指導ができる個別指導塾なら、専用のカリキュラムで受験対策を進めることができます。
塾ではできない個別の志望校対策ができる
進学塾でも志望校対策は行っていますが、(過去問の添削などは行いますが)すべての学校の対策ができるわけではありません。個別指導ならお子さんが志望している学校の入試傾向に合わせた対策が進められます。
また最近の中学入試は多様化、英語や適性検査を利用することもありますが、個別指導なら対応可能です。(塾により対応状況は異なります。)
中学受験で個別指導塾を利用するデメリット
中学受験で個別指導塾を利用するデメリットとして次のことがあげられます。
特に併用やプロ講師は費用がかかる
特に進学塾と個別を併用すると、塾代が高くついてしまいます。難関大講師やプロ講師の塾も指導料金が高め。
集団塾のように進められない、モチベーションが上がらない
一斉指導でないがゆえに、お子さんのペースに合わせすぎて学習ペースが遅くなったり、学習へのモチベーションが上がらないという恐れがあります。特にお子さんがもともと勉強に意欲的でない場合、個別指導塾だと余計勉強がはかどらないことがあります。先生の指導力や相性によってはうまくいくこともありますが、体験授業で「お子さんと個別指導との相性」も見極めた方が良いでしょう。
中学受験の個別指導塾は早めに満席になることもある
一般的な個別指導塾だと「いつでも入会OK」なところが多いですが、中学受験専門の個別指導塾や質の高い個別指導塾は教室のキャパがそれほど大きくないことがあります。
評判を聞いて早めに申し込む人が多いのかすぐに満席になることも。特に6年生は6月や夏期講習で受付を締め切る塾も多いようです。
すぐに入塾を考えていなくても早い段階から学習相談をしておいたり、入会の「予約」を入れておくことをおすすめします。
中学受験におすすめな個別指導塾はこちらの記事で紹介しています。

まとめ
中学受験対策での個別指導塾の選び方について見てきました。中学受験に対応してるだけでなく、中学受験に特化した塾や実績のある塾が元塾講師の立場からもおすすめ。
また個別指導塾の指導スタイルは塾によってまちまちなので、お子さんや保護者の方のニーズとマッチしたスタイルなのかもよくご確認してから入塾を決めることをおすすめします。
次の記事も中学受験生のご家庭におすすめな内容となっています。よかったら参考にしてください。