個別指導塾に通わせているけれど、ちっとも成績が上がらない・・・とお嘆きの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
筆者は長年個別指導塾で教えてきましたが、この記事ではその経験をもとに個別指導塾で成績が上がらない理由と対策をあげてみました。よかったら参考にしてください。
個別指導塾で成績が上がらない6つの理由とは?
個別指導塾で成績が上がらない主な理由として次の6つがあげられます。
- 授業以外の学習時間が少ない
- 先生と相性が合わない
- 個別指導塾のタイプがお子さんと合っていない
- 塾が的確な指導を行えていない
- 個別指導塾自体が合っていない
- お子さんの学習意欲が低い
授業以外の学習時間が少ない
多くの個別指導塾では授業時間が80~90分、理解するのには十分ですが「できるようになる」には苦手度が高いほど学習時間を確保する必要があります。
もともと学習習慣があったり進学塾に通っている、成績上位のお子さんを除き、「塾の授業+家庭学習」で完成形となるので、家庭学習ができていないと思ったような成果が表れにくくなってしまいます。
塾でも宿題は出しますが、塾のテキストから週に一度宿題を出すだけでは、量が不十分な場合もあります。
先生と相性が合わない
先生の指導力や性格など、お子さんと相性が合っていないというケースでも成績が上がらないことがあります。
先生との相性が悪いとお子さんが何らかの不安や不満をもったまま授業を受けることになり、学習効果も高まりません。
個別指導塾は先生に質問しやすいのがメリットですが、先生になじめず質問しにくいという相談や、質問しても的確な答えが返ってこなかったというクレームもありました。
個別指導塾のタイプがお子さんと合っていない
個別指導塾にもいろいろなタイプがあるので、お子さんやご家庭のニーズに合った個別指導塾を選ばないと学習効果が期待できません。
特に次のケースは筆者の経験上あまりおすすめできません。
- 中堅~難関中学受験や大学受験対策に一般的な個別指導塾を利用している
- 解説授業を希望しているのに1対2以上の個別指導塾を利用している
難関校の受験対策や進学校の補習はプロや難関大講師のみの個別でないと対応が難しいです。
塾が的確な指導を行えていない
個別指導塾でも研修は行っていますが、(多くの個別指導塾の場合)集団塾ほど厳しいものではありません。先生任せになっていることも多いです。
- 学校の宿題で授業が終わってしまう
- 合わないレベルの問題を解いている
- テキストを順に解くだけ
- 模試の対策を行っていない
- 適切な宿題を出していない
ケースバイケースですが、生徒により最適な指導を常に意識して行えていないと、学校の成績や模試の偏差値UPにつながりません。
個別指導塾自体が合っていない
受験対策に個別指導塾を利用すること自体にはメリットもありますが、お子さんの学習への意識があまり高くない場合、アットホームな雰囲気の個別指導塾だと気が緩む恐れもあります。
筆者のいた個別指導塾でも塾に「遊びに来ている」感覚で授業中ムダなおしゃべりをしてしまったり、緊張感に欠けているケースも見かけられました。
またお子さん自身が先生に質問したいわけではない、マンツーマンで教わりたくないという場合も、個別指導塾の良さを生かせません。
お子さんの学習意欲が低い
学習意欲の高いお子さんは成績が上がりやすいですが、(受験専門塾を除き)一般的な個別指導塾だと勉強へのモチベーションが低いお子さんも少なくありません。
学習へのモチベーションが低いお子さんが塾に仕方なく通っているだけでは、成績の向上はなかなか難しいです。
個別指導塾で成績が上がらないときの4つの対策
個別指導塾で成績が上がらないとき、次のような対策があげられます。
- 自習室を活用、学習時間を確保する
- 担当講師を変えてもらう
- 指導内容の希望を出す
- 転塾する
自習室を活用、学習時間を確保する
どうしても家だと勉強できず、宿題を出されてもやってこない、やってきても中途半端(問題を解いただけで見直しもしていない)という状態だと学習効果が高まりません。
大抵の個別指導塾では自習室があります。自習室に決まった曜日に通わせることで学習時間を確保することができます。
担当講師を変えてもらう
同じ講師に見てもらっているけれどお子さんが理解できない、成績に変化が見られないという場合は、担当講師を変更してもらうのがおすすめ。
どんな先生が良いか希望を出すことも塾により対応可能です。
指導内容の希望を出す
定期テスト対策に早めに取り組みたい、模試の対策も進めたい、宿題を増やしてほしいなど、希望があれば塾に要望を出してみましょう。面談で教室長とよく話し合い、方針をしっかり決めるのが良いです。
転塾する
お子さんと塾のタイプが合っていない、個別指導自体が合っていない場合は転塾がおすすめ。塾によりサポート体制、指導形式はまちまちです。ご家庭のニーズにあった塾を選びましょう。
- 解説授業ならマンツーマン型
- 自習力を強化したいなら学習管理型(コーチング型)の塾
- 学校進度に合わせて演習を進めたいなら1対2以上
- 個別が合わないなら集団塾(切磋琢磨できる環境が合うお子さんに)
- 中学受験や大学受験なら受験向けの個別指導塾(特に難関校)
まとめ
個別指導塾で成績が上がらない理由として、授業以外の学習時間の少なさ、先生との相性、合わない個別指導塾、指導内容、個別指導塾との相性で問題があること。また学習へのモチベーションの低さもあげられます。
適切な指導、環境のもとで勉強する⇒成績が上がる⇒学習へのモチベーションが上がるという良いサイクルを回せることで、成績UPできた生徒たちも多数、筆者が個別指導塾にいたときに見てきました。
お子さんのモチベーションも高められそうな相性の良い塾・先生を見つけることで、成績向上も見込めるでしょう。




