子どもの塾選びの際、集団塾に入れるべきなのか、それとも個別指導塾に入れるべきなのかということ。成績をガンガン上げたい!という人や勉強が苦手なお子さんではどちらが向いているのかも変わってきそうです。また本人の性格に合った塾の形態もあるでしょう。
集団塾と個別指導塾のメリット・デメリットを確認しつつ、それぞれの塾に向いているのはどのようなお子さんなのか、くわしくご説明していきます。
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集団塾のメリット・デメリット
学校と同様、一斉に集団で行う授業の形式をとっているのが集団塾。10人程度の少人数規模の集団塾もあれば、数十人を一斉に教える集団塾もあります。大抵は志望校や今の学習状況に応じてクラス分けされていることが多いです。集団塾にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
集団塾のメリットとは?
- あらかじめ決められたカリキュラムがある。
- 集団で受けることで緊張感がある。
- 塾内テストがあり、切磋琢磨できる。
- 生徒の人数が多く、実績が多くある。
- 先生の教え方がうまい。
- 個別指導塾より授業時間が長い。
- 個別指導塾や家庭教師より費用が安め。
集団塾では年間を通じてどのようなカリキュラムで授業が進められるのか、はっきり決まっています。塾選びの際にも「なるほど、このようなペースで進められるのか」と事前にわかりやすいというメリットがあります。
集団塾は他にも多くの生徒がいるので、その分緊張感があります。宿題を忘れたり授業で当てられたとき答えられないと恥ずかしい思いをすることも。だから「家でしっかり勉強・宿題をする→緊張感をもって授業を受ける」というサイクルがうまく回りやすいとも言えるでしょう。
塾恒例のテストがあると、良い点数を取ろうと勉強へのモチベーションもますます高まります。上位でいられるよう勉強を頑張らないと、同じクラスのあの子に負けたくない、と気合いも入りやすいでしょう。
集団塾では多くの生徒が通うので、その分先生(塾長・室長)の経験値も高く、進路指導もより的確と考えられます。
集団塾は先生の教え方もうまいです。プロ講師の先生が多いので、学校の先生よりわかりやすいと感じることも。学校では教わらないことも塾では教えてくれて、勉強が楽しく感じられるかもしれません。
個別指導塾や家庭教師は1回の授業時間が1時間30分程度のところが多いです。一方一般的な集団塾では1回の授業時間が2~3時間、さらに残って自習や演習時間も加わったりして、長時間勉強することができます。
集団塾の方が時間あたりの費用も安く済み、中1、2生なら2~4万円台、中3生なら3~5万円台でがっつり教えてもらえます。(季節講習費が別途かかります)
集団塾のデメリットとは?
- 授業の内容が合わず、ついていけない。
- わからないことがあっても質問しづらい。
- 自分の進めたいペースで進められない。
- 授業の後、同じ塾に通っている友だちと遊んで帰ってくる。
集団塾のデメリットは、授業の内容が合わずついていけないことがあるということ。個別指導の先生や家庭教師なら「あれ、この子はこの部分を理解できていないな?」と思ったらくりかえしそこを説明したり、宿題で出してフォローしたりします。
しかし集団塾だと先生の方からそこまでフォローを入れるのは難しいですし、かなり積極的なお子さんでないと進んで質問するというのも難しいかもしれません。
英検対策を試験直前のみ行いたかったり、学校で習ったことを勉強したいと思っても、集団塾ではなかなか対応できません。
公立中でも中学校によっては、かなり難しい内容(高校で学習するような内容)を授業で教えているケースもあります。私立では珍しいことではありませんが、一部の公立中でも中学校の教科書には掲載されていない定理や公式が、テストに出ることもあります。
地元の集団塾だと知っている友だちがたくさんいるので、いつも楽しそうに通ってる…と思ったら、塾が終わった後友だちと遊んでから帰ってくるだけなんていうこともあり得ます。
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個別指導塾のメリット・デメリット
先生1人で生徒1~2人を見るのが個別指導塾。中には3~5人と多めの人数を個別で見るスタイルの塾もあります。1人の生徒が問題を解いている間に、他の生徒に解説しているのが一般的な個別指導の授業スタイルです。
最近では集団塾で個別指導も併設しているところが増えてきました。
個別指導塾のメリットとは?
- 先生に質問しやすい。
- 質問が苦手な生徒にも、先生の方から声をかけてくれる。
- 自分のペースで進められる。
- 集団塾のフォローもできる。
- 周囲の目をあまり気にしないで済む。
- 振替授業ができる。
- 事前にどのように対応してほしいか、塾側にお願いできる。
個別指導塾のメリットは、先生に質問しやすいところでしょう。すぐ隣に先生がいるので「どうしてこうなるんですか?」と先生が説明している途中でも聞くことができます。(集団塾だと頻繁にはできません。)
また内気なお子さんは先生に聞きたいことがあっても聞けないことがありますが、先生の方からもこまめに声をかけてくれるので安心です。
テスト前はテスト対策、検定試験前は検定対策、いつもは数学だけど今日は理科を勉強したい、といった希望にも応じてもらえるのも個別指導のメリットです。集団塾でもテスト前は学校ごとのテスト対策を行ってくれますが、より希望にピッタリ合わせた対策を行えるのは個別指導塾の大きなメリットでしょう。
集団塾では塾独自のカリキュラムで進めていますが、受ける学校によっては集団塾のカリキュラムでは入試対策として不十分、あるいは不要な勉強が多くなることもあります。個別指導塾なら早めに入試過去問に取り組んだり、入試過去問の傾向に合わせた対策のみを行うこともできます。
集団型の進学塾に通いながら、苦手なところは個別指導塾でフォローを入れてもらうということもできます。進学塾のクラス分け対策に、個別指導塾に通っているというお子さんも少なくありません。
先生の質問に答えられないとき、やむを得ない事情で遅刻してしまったときなど、個別指導塾だと集団塾ほど恥ずかしい思いをするということも少ないでしょう。
振替授業ができるのも個別指導塾の大きなメリットです。振替授業のシステムは各塾によって異なりますが、いつもと同じ先生が良い場合など希望を聞いてもらえるケースもあります。
また各家庭によって教育方針や希望は異なるもの。「宿題をたくさん出してほしい」「あまり頭ごなしに叱らないでやってほしい」「静かな環境で勉強させたい」「男の先生が良い」「ベテランの先生が良い」などなど、個別指導塾だと要望を伝えやすいです。(塾によってはすべての要望が受け入れられるわけではありません。)
個別指導塾のデメリットとは?
- 勉強時間が短い。
- 学生講師が多い。
- 緊張感がない。
- 希望の時間帯に振替授業が入れられない。
- 授業料が高額になることも。
塾で短い時間勉強するだけ、宿題をちっともやらないので成績も上がらない…なんてことは個別指導塾であり得る話です。
塾で「わかったつもり」になっても、家で勉強しなければ定着しません。(日頃から勉強をしっかりしているお子さんは、塾での解説だけでもかなり定着することもあります。)
もともと勉強へのモチベーションが高い子は良いのですが、そうでないとせっかくの個別指導塾のメリットが活かせないかもしれません。
できればベテランの先生に見てもらいたいのに、個別指導塾は学生の先生ばかり。本当に大丈夫?と不安になることもあります。
塾にもよりますが、採用試験に通り、研修をしっかり受けている先生方が教えていますので、学生の先生でも教え方が上手な先生が多いです。生徒目線で話してくれるので、お子さんも先生に質問しやすいかもしれませんよ。
個別指導塾は集団塾ほど緊張感がない分、ついつい遅刻したり宿題忘れが多くなってしまうというデメリットも。毎回5分遅刻していたら、1年で4時間以上のロスになります。家の方の声がけも必要です。塾長・室長先生に相談して、自習室に早めに行かせたり、宿題は塾で行わせるようにすると良いでしょう。
振替授業ができる、と聞いていたのに、なかなか希望の日時に振替ができないケースもあるようです。この辺りは塾の運営状況にもよります。振替授業がしやすいかどうか、事前に塾側に確認しておくのがおすすめです。
苦手教科が1科目だけで、週1回の通塾なら安く済みますが、3教科、さらに講習会も朝から晩まで入れるとなると、かなりの費用がかかります。中3受験生なら月謝が5万円、夏期講習は20万円以上…なんてことも珍しくありません。
集団塾と個別指導塾の比較
集団塾と個別指導塾のメリット・デメリットを比較してみました。
各塾によって指導方針や対応が異なるので、質問のしやすい集団塾もあれば、緊張感のある個別指導塾もあります。
各形態の塾でよく見られるデメリットがカバーできているかどうか、塾選びをするときにチェックすることもおすすめします。
集団塾 | 個別指導塾 | |
---|---|---|
メリット |
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デメリット |
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集団塾に向いているタイプ
集団塾に向いているお子さんはこんなタイプです。
- 他人数の中で切磋琢磨させたい。
- 入試に向けて実績ある進学塾で勉強させ、アドバイスを受けたい。
- 決められたカリキュラムで学習を進めさせたい。
- プロ講師の授業を受けさせたい。
集団塾に向いていないのは自分のペースで進めたいというお子さん。ある程度勉強のやり方もわかっているから、もっと先の勉強をしたい、逆に前に習ったことを忘れているので前の学年に戻って勉強したいなど、個々の細かな要望には答えられません。
授業中質問をたくさんしたい!というお子さんも集団塾は向いていないです。
個別指導塾に向いているタイプ
個別指導塾に向いているお子さんはこんなタイプです。
- 集団塾(進学塾)のわからないところを勉強したい。
- 学校の勉強が苦手、基本からしっかり勉強したい。
- 前学年までで苦手なところがあるので復習もしたい。
- コツコツ勉強できるタイプで、先取り学習をしたい。
- 検定試験前は検定試験の対策をしたい。
- 部活が忙しいので遅い時間の授業に入りたい。
向いていないのは勉強が苦手なお子さんで、宿題しない、塾の自習室も行かない、というタイプ。ただでさえ個別指導塾は集団塾より授業時間が短いので、お子さんの成績が上がりにくいと考えられます。
料金がオトクな個別指導塾も
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その一例が低料金、高品質をうたう個別指導塾スタンダード。東京の教室数は少なめですが、北海道、大阪、愛知、広島、福岡など全国に約500教室を展開中です。(フランチャイズではなくすべて直営)
個別指導なので分かりやすく教えてもらえます。先生は固定制ではないですが、希望は聞いてもらえます。振替授業も無制限、忙しいお子さんに、勉強の習慣をつけたいお子さんにも向いています。
今なら1か月分の授業料が無料になるプランと、スタート月謝が最大50%OFFとなるプランが選べます。
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まとめ
集団塾と個別指導塾のメリット・デメリット、それぞれの塾に向いているお子さんのタイプについても見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
人数が多くいる分勉強へのモチベーションも上がりやすく、さらに上を目指そう!という気持ちになりやすいのが集団塾、先生が説明している途中でも質問したり、先取りも復習も希望に合わせてできるのが個別指導塾です。
塾の評判も大事ですが、お子さんの状況、性格なども考慮した塾選びがベストです。最近ではどこの塾でも無料体験学習や無料相談を行っていますので、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。お子さんの塾選びの参考になれば幸いです。