2020年に小学校でプログラミング学習が必修化となります。
なぜプログラミングが必修化となったか、学校の授業でプログラミングがどのように取り扱われるのか、気になっている保護者の方も多いことでしょう。
すでにプログラミング必修化に向けて、プログラミング教室が開校されたり、一般的な学習塾でもプログラミングを教えているところも出てきています。
そこで今回はプログラミング必修化に向けて、そもそもプログラミング教育を行う目的な何なのか、学校でどのようなプログラミング学習を行い、どのように学校で取り扱われるのか、家庭でどのような対策を行ったら良いのかをまとめました。
プログラミング必修化のねらいは?
文部科学省「小学校プログラミング教育の手引書(第2版・平成30年11月)」によるとプログラミング必修化のねらいは、情報と情報技術を適切に活用するための知識や技能を身につけ、プログラミング的思考(論理的に考える思考)、より良い人生と社会づくりを築く態度を育み、各教科での学びをより確実にすることを目的としています。
- プログラミング的思考
- より良い人生と社会づくり
- 各教科での学びを深くする
Z会、進研ゼミ、スマイルゼミなどの通信教育・オンライン教材でも、必修化となったプログラミングに対応するようになりました。
学校で行われるプログラミングの内容
上記のプログラミング必修化の目的をふまえ、学校ではどのようにプログラミングの学習が進められるのでしょうか。
プログラミングが必修科目になる?
プログラミングは必修科目になりません。
プログラミング的思考などを育むことが目的であり、「プログラミング」そのものが必修科目になるわけではなく、特定のプログラミング言語習得を目指すというものでもありません。
2020年、小学校の必修科目になるのは英語です(5、6年生)。3、4年生も英語が「必修化」になります。
プログラミング必修化によって従来よりコンピュータに触れる機会が多くなります。
また2024年度以降の大学入学共通テストに、プログラミングを含む「情報Ⅰ」の導入が検討されています。
具体的にどのように導入される?
文部科学省の手引書によると、算数の作図、理科の電気、音楽の音づくり、家庭科の炊飯、各教科とは別にプログラミングの基礎、クラブ活動でのICT活用の例が挙げられています。
紙とノートでプログラミング的思考を育てる方法もありますが、現代社会の状況をふまえれば小学校で直接コンピュータに触れることが望ましいと考えられています。
【小学校でのプログラミング体験】
- プログラミング体験 → 中高でのプログラミング作成に向けて
- ビジュアル型プログラミング言語を利用
- 評価はプログラミングを用いた各教科で
手引書には具体的にどういうプログラミング言語を使用するかまで言及されていませんが、ビジュアル型プログラミング言語のようなキーボードでの入力が少ない簡単なプログラミング言語の使用について触れられています。
- 一般のプログラミング … テキストのみ、難易度高い
- ビジュアル型プログラミング … オブジェクトを操作してプログラミング
ビジュアル型プログラミング言語には、プログラミン、Scratch、Code Studioなどがあります。これらを用いて一般教科以外でもプログラミング体験に取り組むことも例として挙げられています。
なおプログラミング自体は必修科目ではないので、単独で評価がつけられるわけではありません。各教科で評価がつけられるということになります。
プログラミング必修化の対策は?
小学校でプログラミング必修化となったからといって、必ずしも本格的なプログラミングの学習が必要ではありません。
Z会や進研ゼミ、スマイルゼミといった一般的な通信教育・オンライン教材で、小学校でのプログラミング必修化に対応しているものもあります。
ただ今後不安定な社会を生き抜くためにもITスキルは必須、お子さんもプログラミングに興味がおありでしたら、初心者のお子さん向けのプログラミング教材やスクールを利用してみるのも良いでしょう。
まとめ
プログラミング必修化の背景とその内容について確認してきました。
最近「ひらめき力」にも注目が集まっていますが、ひらめきを生むのに必要な「論理的思考」を育てるのにもプログラミング学習が役立ちます。
ただ言われたことを覚えるだけでなく、やりたいことを実現させるにはどうしたらいいのか、状況も考慮しながら「考える」機会を子どものうちから与えることは、イヤイヤやらされる「お勉強」よりも子どもの成長の機会を与えることにつながりそうです。(もちろん従来より学校で教えている勉強にも大きな意味はあるのですが。)
英語とともにプログラミングも小学校に導入されるのを機会に、お子さんに合ったプログラミング教材で、学びの機会を与えていただければ・・・と思います。