四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」は、四谷大塚校舎で使っている教材「予習シリーズ」と映像授業、テストで勉強を進めていきます。
個別指導塾で教えていた筆者も予習シリーズで中学受験生を指導する機会が多くありましたが、中堅~難関校を目標にしているお子さんにおすすめの教材です。
この記事ではそんな進学くらぶについて紹介、Z会や進研ゼミとも比較してみました。よかったら中学受験生の家庭教材選びの参考にしてください。
※こちらに記載の内容は記事執筆時のもの、2024年1月13日に一部料金を更新しています。お申し込みの際は最新の情報を各公式サイトにてご確認ください。
※この記事は一部PRを含みます。(Z会、進研ゼミと当サイトは提携関係にあります。)
四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」を紹介!
進学くらぶは四谷大塚が提供する通信教育。予習シリーズをメインテキストに授業動画で学習、テストも自宅で受けられ、四谷大塚の校舎に通っているのと同じように受験勉強を進められます。
中学受験コースと学力向上コースがあり、中学受験コースは毎週テストを実施、学力向上コースは月1でテストを行います。
中学受験コースは難関校対策を自宅で進めたい、近くに難関中を目指せる進学塾がない、習い事と両立したいといったご家庭に。学力向上コースは受験するかどうか迷っている、内部進学予定の私立小のお子さんなどにおすすめです。
進学くらぶの基本情報
対象学年 | 4~6年生 |
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教材 | 予習シリーズ・予習ナビ(授業動画)・高速基礎マスター・テスト 他 |
特長 |
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受講料金 | <2024年1月13日時点での情報> 中学受験コース(4年)12,980円~/月(5年)15,180円~/月(6年)16,280円~/月 学力向上コース(4年)9,790円~/月(5年)10,780円~/月(6年)11,880円~/月 ※表示の金額は12か月一括払い月あたりの料金※別途入会金 11,000円、高速基礎マスター利用料18,700円。中受コースは別途教材費。 |
合格実績 | (2023年度)開成 6名、筑波大附属駒場 1名、麻布 2名、聖光学院 3名、浅野 2名、女子学院 3名、雙葉 3名、豊島岡女子 3名、海城 8名、東京都市大等々力10名、渋谷教育幕張 5名、浦和明の星女子 9名、西大和学園 4名、愛光 3名、ラ・サール 2名 他多数 |
中学受験コースでは「予習ナビ(IT授業)⇒復習⇒週テスト⇒復習ナビ(IT授業)」という1週間の学習の流れで進めます。予習ナビとテストはレベル別に実施(A・B・C・Sの4レベル)。レベルは5週に1度実施される組分けテストで決まります。
学力向上コースでは「予習ナビと復習×4週間⇒学力確認テスト⇒復習」という1か月の学習の流れで進めます。
※テストはサイトからダウンロード、ご家庭で印刷します。答案のアップロード提出には複合機が必要です。
高速基礎マスター
テキストと解説授業以外に、基礎学力をつけられるオンライン教材の高速基礎マスターも用意。中学受験コース、学力向上コース共通のコンテンツです。
国語力5000、語彙演習2000、計算演習1000、一行問題演習、四科のまとめ演習、今日のコラムなどのコンテンツからなります。PC、タブレットで利用。
父母教室と成績管理
さらに中学受験コースでは保護者向けにお子さんが間違えやすい問題やつまずきやすいポイント、覚えておくべきポイント、中学受験情報などを配信する父母教室と、全国規模の母集団のテストデータを集計し、個人成績表、成績グラフ、学習診断表、S-P表などの資料を提供しています。
四谷大塚「進学くらぶ」の合格実績は?
進学くらぶの2023年度合格実績を一部ご紹介します。
🌸2023年度進学くらぶの合格実績
開成6名、筑波大学附属駒場1名、麻布 2名、聖光学院 3名、浅野2名、女子学院3名、雙葉 3名、豊島岡女子学園 3名、海城 8名、東京都市大等々力10名、渋谷教育幕張5名、浦和明の星女子 9名、西大和学園 4名、愛光 3名、ラ・サール2名 他多数
また直近3年間では、次のような中学で合格者を出しています。
開成、桜蔭、麻布、筑波大学附属、武蔵、本郷、海城、豊島岡女子、渋谷教育学園渋谷、慶應義塾中等部、早稲田、都立小石川、聖光学院、浅野、慶應義塾普通部、慶應義塾湘南藤沢、栄東、開智、市川、東邦大付属東邦、浦和明の星、渋谷教育幕張、筑波大学附属駒場、東海、滝、灘、西大和学園、愛光、久留米大附設、ラ・サール 他多数
四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」のメリット・デメリットは?
進学くらぶのメリット・デメリットについてまとめました。X(旧Twitter)上の意見も参考にしています。
進学くらぶのメリット
- 通塾する経済的負担、送迎の負担がない
- 都合の良い時間に学習できる
- 予習ナビ(映像授業)がわかりやすい
- 学習内容のボリュームがある
- 映像授業は苦手教科だけ利用したり、1.5倍速で見ることができる
- 予習ナビ・テストがレベル別なので学力に見合った対策が可能
- 自宅学習でもテストが受けられるので、受験を意識しやすい
進学くらぶのような通信教育は通塾するほど経済的負担がかからず、送迎や通塾に時間をとられることがありません。
予習シリーズはよくできた教材ですが、テキストを読むだけで1人で進められるお子さんはそう多くはないでしょう。予習ナビがあることでスムーズに進めやすくなります。また一般的な通信教育は「すぐ終わってしまう」という声が多いですが、進学くらぶは週1・2単元進めるのでかなりのボリューム。
四谷大塚校舎と同じくA/B/C/Sのコース(レベル)があるので、「難しすぎる」「簡単すぎる」という事態になりにくいでしょう。(小5以降はSに入るとかなり大変かもしれませんが…)「次の組み分けでCに上がりたい」と勉強へのモチベにも。
進学くらぶのデメリット
- 記述対策ができない
- 志望校別の対策ができない
- 難関校は進学くらぶ以外の対策も必要
- 親のサポートが必要
- 複合機の準備が必要
進学くらぶでは添削指導をしていないので、記述対策はよほどお子さんの文章力が高くない限り、保護者の方が見てあげないといけません。また志望校別の対策も考える必要があります。
中学受験の場合通塾でも塾に丸投げとはいかず、結局保護者の方のサポートは必要にはなりますが、通信教育ではさらに保護者の負担が大きくなると予想されます。
また進学くらぶではテストをご家庭で印刷、答案提出にはプリンター・スキャナー機能のある複合機が必要なため、ご家庭にない場合は準備しなければなりません。
進学くらぶだけで中学受験は難しいのか?
進学くらぶだけでも中学受験を乗り切れるのかは、通塾も検討した方がいいのか…この辺りはお子さんの学力到達度と志望校レベルとのマッチ度、保護者の方のサポート度によっても異なってくるでしょう。
志望校が最難関レベルや倍率の高い学校ではないこと、お子さんの学力到達度が高いこと、保護者の方がサポートできること…といった条件がそろっているなら、進学くらぶだけで中学受験しても乗り切れる可能性も。
親が指導できるなら進学くらぶだけでも(例外もあり)
志望校がオーソドックスな入試問題を出題する中学で、お子さんが問題を進めていてわからないとき、保護者の方が(解説を見ながらでも)先生になって教えられるなら進学くらぶだけでも中学受験を乗り切れるでしょう。
ただし毎年特殊な問題を出題する学校、倍率が非常に高い学校となると特別な対策も必要に。
6年生からは通塾もおすすめ
うちの子は通信教育だけでも大丈夫そう、でも塾に全く通わせないのもなんだか心配…というお気持ちもわかります。6年生からは四谷大塚校舎(遠ければ提携塾でも)に通塾させたり、講習会や志望校別対策講座を受講してみるのもおすすめです。周囲のお子さんたちが頑張る姿を見て受験に向けてさらに気合が入るかも。
難関校対策で通信教育の併用も
通塾が難しいのでなるべく通信教育で済ませたいご家庭には、記述対策のできるZ会や進研ゼミもおすすめ。特にZ会は1講座(教科)から受講できるので、国語の記述対策だけどうにかしたいというご家庭にも。
進学くらぶをZ会・進研ゼミと比較すると?
中学受験の通信教育といえばZ会や進研ゼミも有名。教材や実績・料金を簡単に比較してみました。
教材の内容
まずは進学くらぶ・Z会・進研ゼミの教材を比較してみます。
進学くらぶ | Z会 | 進研ゼミ |
---|---|---|
小4~6 テキスト+映像授業 週テスト(中学受験コース) |
小3~6 タブレット・テキスト+映像授業 添削指導 |
小4~6 テキスト+映像授業 添削指導 |
Z会はiPadが必要。小3のうちから先取りを進めますが、4年生ぐらいまでは割と易しい印象。5年から特に算数が難しくなってきます。進研ゼミは紙のテキストと映像授業を使い、わかりやすい解説で基礎固めをしやすいのが特長。
いずれの教材も質が高いですが、ボリュームの多さと通塾生と同じテストが受けられるという点で進学くらぶが圧勝でしょう。(予習シリーズは個別指導塾で教えていても、90分の授業+宿題で毎週1単元を進めるのが難しいと感じました。)
難易度は学年・単元にもよりますが、進学くらぶとZ会は同じぐらいと考えても差し支えないと思います。
合格実績
気になる合格実績、進学くらぶ・Z会・進研ゼミで比べてみました。進研ゼミは難関校限定ではないので合格者数が比較的多い難関校も紹介。いずれも2023年度の合格実績です。
進学くらぶ | Z会 | 進研ゼミ |
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開成6名、麻布2名、筑駒 1名、聖光学院 3名、女子学院 3名、雙葉 3名、豊島岡女子 3名、渋谷教育幕張 5名、西大和学園 4名 他多数 |
開成 26名、筑駒 12名、灘 8名、桜蔭 7名、麻布 17名、武蔵 10名、女子学院 6名、豊島岡女子 16名、渋谷教育幕張 30名 他多数 |
開成 2名、灘 2名、筑駒 3名、桜蔭 1名、麻布 1名、武蔵 2名、青山学院 11名、大宮開成 12名、滝 13名、大阪教育大附属天王寺 10名 他多数 |
※Z会の合格実績・・・小6でZ会の通信教育、映像授業、プレミアム講座、教室本科・講習、提携塾のZ会講座を受講した人を対象に集計。内部進学除く。
※進研ゼミの合格実績・・・5・6年生で進研ゼミ小学講座を3か月以上、作文・表現力講座2回以上、考える力・プラス講座3か月以上か、4~6年生で考える力・プラス中学受験講座3か月以上のいずれを受講したことがある小学生が対象。1人で複数校合格している場合は重複してカウント。
進学くらぶは2023年度は開成に6名の合格者を出しており、なかなかの実績。Z会は最難関で多数の実績がありますが、通信教育以外も含まれています。進研ゼミは御三家・最難関レベルだと数は多くありませんが、中堅~難関中で幅広く合格者を出しています。
料金
進学くらぶ・Z会・進研ゼミの月額受講費を比較しました。(進学くらぶは中学受験コース、Z会はトータル指導プラン4科での受講費です。いずれも表示されてる金額は12か月一括払いでの月あたりの料金です。)
進学くらぶ | Z会 | 進研ゼミ |
---|---|---|
中学受験コース (4年) 12,980円~/月 (5年) 15,180円~/月 (6年) 16,280円~/月 |
2024年度 トータル指導プラン4科 (3年) 15,300円~/月 (4年) 17,000円~/月 (5年) 21,080円~/月 (6年) 21,760円~/月 |
2024年度 小4~6 7,480円~/月 |
※2024年1月13日調べ。(今後料金が変更される場合があります。)
※進学くらぶはその他にも入会金:11,000円、高速基礎マスター利用料18,700円、教材費が別途かかります。
4科受講だとZ会(トータル指導プラン)が最も高くなり、その次に進学くらぶ。ただし進学くらぶの場合入会金や教材費などが別途かかります。Z会は1教科のみの受講も可能なので他の通信や塾とも併用がしやすいです。
進研ゼミは4科セットでも月あたり7,000円台から、中学受験の教材としてはかなりお安いです。
▼各通信教育の詳細(公式サイト)はこちらから。
▼Z会と進研ゼミ中学受験講座の比較はコチラの記事を。
まとめ
四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」の特徴を簡単にまとめました。
- 小4~6年生対象
- 四谷大塚テキスト「予習シリーズ」+映像授業
- PC・タブレット教材で基礎事項を効率学習(高速マスター)
- 中学受験コースは週テスト+復習ナビ、5週に1回組み分けテスト
- 学力向上コースは月ごとに確認テスト
- 月あたりの受講料が1万円台でおさめられる
自宅学習の難しさはどの通信教育でも共通ですが、進学塾の週テストが自宅でも受けられるのはかなりメリット、意識の高いお子さんにはいい刺激になりそうです。
親御さんのサポートもある程度覚悟は必要ですが、進学くらぶは通塾が難しいご家庭の大きな助けに。月払いでも利用できるのでまずは数か月利用してみて、通塾するかどうか決めても良いかもしれません。