小学生の先取り学習、デメリットもあると聞くけれど本当に良いの?
先取り学習するならどんなことに気を付けるべき?
小学生にどんな教材が先取り学習におすすめ?
という小学生をお持ちのご家庭に向けて、個別指導塾の元塾講師が小学生の先取り学習に関する必要性、失敗しないための先取り学習(注意点)、おすすめの先取り学習についてまとめました。
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小学生に先取り学習って必要なの?
小学生の先取り学習はメリットがあると思います。先取りといっても少し先取り、1年も2年も先の先取りといろいろあり、お子さんの今の力を考慮した先取り学習を取り入れるべきでしょう。
お子さんも楽しんでいない、無理な先取り学習をただ進めるよりは、理解を深めること、学習の習慣づけの方が重要です。
中学受験を考えているとしても、低学年のうちはお子さんの成長や勉強への関心度を見て、先取り学習をとり入れるか判断するのが良いと考えられます。
先取り学習はお子さんにより適性がある
確かに先取り学習(中学受験準備も含め)にはマイナス面もあります。学校の勉強はわかるけれど、先取り学習は難しい、勉強してもしても頭に入らない、理解できない、つまらない・・・ではお子さんも苦しいだけです。
おそらく筆者も(後の体験談で触れますが)小学1年生のときに先取りしても全然ダメだったと思います。
小学校のうちは脳がまだ発達途上。1年生から6年生のうちにピアジェの発達段階でいうところの「前操作期~具体的操作期(論理的思考・数的概念)~形式的操作期(抽象的思考)」を経ていく時期です。
まだ論理的思考がしっかりできない時期に難しい問題を進めても先取り学習の効果が表れません。
低学年のうちは数を順にいうことはできても量でとらえることが難しいお子さんがいたり、高学年で文字で置き換えて考えるのがまだ難しいお子さんがいたり・・・。
今までは全然解けなかったような算数の文章問題が、学年が上がってあるとき突然、もしくは中学入学後にあって、「なーんで今までこんな簡単なのわからなかったんだろ?アハッ」とすらすら解ける時期が来ることがあります。(保護者の方もそんな経験、ありませんか?)
塾にいると親御さんに「本当に先生のおかげで最近うちの子がテストでも良い点を取れるようになって!」と感謝されることも多いのですが、実際はお子さんの「成長」によるもので、さらにそのお子さんを支えている親御さんのおかげです。
話が逸れてきましたが、お子さんの成長曲線はそれぞれ。先取り学習もお子さんの成長に合わせて取り入れるべきです。先取りしたからといって頭が良くなるわけではありません。
お子さんによっては先取りより今の学習内容の深い理解を大切にする方がいいこともあります。
先取り学習していた筆者の体験談
個人的な話で恐縮ですが、筆者の先取り学習体験もお伝えしたいと思います。筆者の場合は「ちょい先取り」を遅れてスタートしたタイプですが。
筆者は小学校低学年のときとにかく勉強ができなかったです。特に算数。1年生のとき「たす」はすぐに理解できたのですが「ひく」という概念が理解できず、ひき算ができるまで時間がかかりました。
とはいえ、たし算も3+3はわかっても4+7になると途端に頭を抱える始末。2けたの計算は意味がわからなく泣きながら勉強した記憶があります。小テストで0点を取った記憶も。
暗記も苦手で九九もなかなか覚えられず、クラスの中でも全部言えるようになったのはかなり遅い方でした・・・。たぶんこんな子どもに先取り学習は無理でしょう。
自分、頭悪すぎる・・・と思って母親に相談したら「うーん、予習しておけば?」と言われ、とりあえずヨシュウするぞと授業の前の日に教科書を読むようにしました。
のみこみの悪い子ども代表のような筆者も、それでなんとか授業の内容がわかるようになり、テストも人並みに良い点をとれるようになりました。ここまでは先取りというほどではないのですが、味をしめた筆者はだんだん先の勉強をしたくなってきました。
漢字も一度習っただけじゃ覚えられないので、春休みに新学年で習う漢字を練習したり(漢字の先取り)、歴史も1学期分予習(社会の先取り)して、他の人より多く勉強することでついていけるようにしました。
勉強のことをとやかく言う親ではなかったのですが、(あまりのみこみが良くない子どもなので)英語だけは塾に行かせるか・・・と小学5年生ぐらいから近所の英会話教室には通わされました。英語の先取りです。当時小学校で英語はありませんでしたから。
残念ながら英会話ができるようにまではなりませんでしたが、いろんな英単語も知っていたし、英文もすらすら読めました。そのおかげで勉強もスムーズに、中学から高校まで英語のテストで良い点がとれていました。
なんとなく親から「先取りしておくとお得」的なアドバイスはもらえていましたが、先取り学習を親にやらされたわけではなく危機感から自主的に進めていたので、素直にメリットを感じながら進められていたと思います。
何よりも筆者の場合先取り学習したことで、学習の習慣を身につけられたのが一番良かったのかもしれません。中学に入ってから予習・授業・復習のサイクルがそれほど苦にはなりませんでした。
理解すること、自主的に勉強することも大事
1年、2年と先の勉強をしていても実はちっとも理解できていない、今学校で習っている勉強の内容も忘れていた・・・そんなこともあり得るのが先取り学習のデメリット。
先取り学習していたはずなのに、高学年、中学と学年が上がっていくうちに特に勉強していなかったお子さんたちに追いつかれてしまう・・・という事態を招くことになってしまいます。(もちろん他のお子さんも日々努力しているわけですが)
ただ塾に入れて先取り学習しておけば頭が良くなるわけでもありませんし、学習の習慣がつくわけでもありません。勉強した内容を理解すること、自主的に勉強すること(理解の定着)のセットで、本当の学力がついていくのだと思います。
家では集中できないお子さんは自習室の活用もおすすめですが、週1回塾で授業受けてその後自習室で宿題やって帰るだけ・・・だと効果は薄いかもしれません。短時間でも毎日少しずつ勉強する方が効果的と考えられます。実際、塾のない日も少しずつお母さんと勉強してるーというお子さんは、着実に力をつけてきています。
失敗しないための小学生の先取り学習とは?
先取り学習で失敗・・・とならないためには、お子さんの適性、先取り学習の目的の明確化、適切な先取り学習教材の選び方が必要です。
お子さんが学習に意欲的ならGOで
塾で先取り学習してる生徒たちの様子や筆者の経験からも、
- 学校の勉強では明らかに物足りなさそう
- 算数の問題や歴史に興味がある
- 英語の勉強が楽しそう
- 試しにドリルを買ったらおもしろそうに解いている
- 勉強に意欲的
・・・といったようなお子さんの様子が見られたら、先取り学習をやってみて良いと思います。お子さんの成長のしかたはさまざまなので、時には壁にぶつかるかもしれません。そのときは少し立ち止まってみたり、勉強のしかたを変えてみると良いと思います。
反対に「ドリルとかすごく面倒くさそう」「そもそも今の学校の勉強も本当に理解できてるのかな怪しいな・・・」という状態で無理な先取り学習は危険。むしろ今の学習内容の基礎力を定着したり応用にもトライしたり、後伸び学習を重視する方がおすすめです。
先取り学習の目的・目標をハッキリさせる
また先取り学習をするならその目的もはっきりさせるべきです。もちろん先取り学習自体が目的になってはいけません。(学校の勉強をおろそかにしたり、弊害が出ます)
- 中学受験のため
- 高校受験のため
- 学校の勉強で困らないようにするため
- 好き・得意な分野を伸ばすため
なんだか納得できないまま特にメリットも感じず勉強させられているだけ・・・だとお子さんもつまらないです。目的や目標がハッキリしていれば「そのためにやっているんだな」と前にも進みやすいでしょう。
お子さんに合った教材を使う
先取り学習といってもただ上の学年の教材を使うだけでは今の勉強がおろそかになる恐れがあります。(中学受験をするお子さんは受験のカリキュラム上必然的に上の学年の勉強をすることになりますが・・・。)
そこでおすすめなのが無学年式のタブレット教材(オンライン教材)です。
通信教育で1年先のものを進めると今の勉強がおろそかになる恐れがあり、ドリルだと上の学年、今の学年どちらも購入して1回書き込んでしまうとそれっきりになってしまいます。保護者の方がずっと教えるのも大変です。
タブレット学習なら解説も問題もついていて自動で○つけ。間違えた問題は自動的に復習・・・と便利な機能がいろいろついてるものが多いです。ゲーム感覚で進めやすいものが多いので、毎日の学習習慣がつけやすいのもメリットです。
小学生の先取り学習におすすめな無学年式教材3つを紹介
小学生におすすめな3つの無学年式教材をご紹介、先取り学習だけでなく今学校で習っている単元のチェックもできるのでおすすめです。
先取り学習におすすめの教材「すらら」
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小学校低学年から高学年までおすすめなのがオンライン教材「すらら」です。すららは多くの塾や学校ですららは採用されてます。家のPCやタブレットで利用OK。専用タブレットの購入は必要ありません。
すららは対話型のアニメーション教材、かわいいキャラクター(先生役と生徒役)と一緒に考えながら学習します。
かわいいだけではなく、小学生でも中学生や高校生の勉強も可能。お子さんの「好き・得意」を伸ばすことができます。無学年式の教材なので、今学校で習っているところを勉強したり、苦手なところはさかもどり学習することも可能です。だからよく言われるような「先取り学習の弊害」も少ないです。
すららの学習画面
問題演習で間違えたところは復習、理解度に合わせて出題形式も変化・・・とまさに個別指導です。しかも個別指導塾に通うよりずっと安く3教科月額8,228円から。(初月受講料は日割り計算でいつからでも入会OK)
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算数の先取り学習におすすめ「RISU算数」
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中学受験を目指してる1~3年生、学校の算数ではちょっと物足りない・・・そんなお子さんにおすすめなのがタブレット教材の「RISU(リス)算数」です。
単純な計算問題だけではなく、考える力を養うための問題が多く収録されています。RISU算数利用者からは大手進学塾(SAPIX、四谷大塚他)のテストで1位や満点を出したり、開成・麻布・早稲田・筑波大附属など難関中に合格したという報告が続々。
画像出典:RISU算数公式サイト
RISU算数ではお子さんの理解度に合わせて問題や解説動画を配信します。ただ先へ先へ進めるのではなくお子さんの理解度に合わせながら、無理なく先取り学習、苦手単元の克服ができます。毎月の料金がお子さんの利用状況により異なってくるので、お申し込みする場合は事前によくシステムをご確認いただくことをおすすめします。
高学年の先取り学習におすすめ「スタディサプリ」
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画像出典:スタディサプリ小学講座
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まとめ
小学生の先取り学習はお子さんの発達・理解度にあわせて無理なく進めること、先取り学習する目的を明確にすること、ただ先へ先へ進めるのではなく、適当なタイミングで復習も取り入れて理解度もチェックすることが大事です。
お子さんによっては無理に先取りするより後伸び重視で、まずは今学校で進めている内容の理解を重視しても良いでしょう。中学校で習う内容も小学校で習う内容をパワーアップしたようなもの、小学校の内容を「しっかり」理解しておくことも中学の勉強につながります。基礎を固めておけば6年生の3学期ぐらいから予習を進めるぐらいでも良いと思います。