中学歴史 世界三大宗教とヒンドゥー教・ユダヤ教まとめと問題

  • 2018.11.16
  • 歴史
中学歴史 世界三大宗教とヒンドゥー教・ユダヤ教まとめと問題

世界三大宗教と呼ばれている仏教、キリスト教、イスラム教と、ヒンドゥー教・ユダヤ教に関するまとめと問題です。

世界三大宗教である仏教、キリスト教、イスラム教、そしてヒンドゥー教・ユダヤ教のおこり、発祥地、聖地の場所、経典と教えの内容、分布など、各宗教の特徴を比較しつつ共通点や違いを確認します。

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世界三大宗教とヒンドゥー教・ユダヤ教

仏教、キリスト教、イスラム教は世界三大宗教と呼ばれています。紀元前5世紀頃に仏教が、紀元前後にキリスト教が、7世紀にイスラム教がおこります。

仏教の特徴

紀元前5世紀頃、インドのシャカ(釈迦)が悟りを開いてブッダとなり、仏教を開きました。悟りを開けば身分にかかわらず救われる、と説きました。

ブッダ(仏陀)とは悟りを開いた人のことです。

仏教が生まれた背景には、インドの厳しい身分制度があります。当時のインドはバラモン教の社会で4つの身分制度に分けられ、最も偉いのはバラモン(神官)でした。シャカは王族の生まれでしたが、当時の身分制度に疑問を持っていました。

仏教はインドから中国や朝鮮、日本、東南アジアに広がっていきました。

インドとヒンドゥー教

仏教はインドで生まれましたが、仏教がインドでは廃れ、ヒンドゥー教が広く信仰されるようになりました。仏教を保護していた王朝が滅んだこと、ヒンドゥー教がバラモン教と各地民族信仰を合わせつつ発展し、インドの人の生活に合いやすかったということも要因です。なおヒンドゥー教は多神教です。

キリスト教の特徴

パレスチナではユダヤ教が信仰されていましたが、紀元前後に現れたイエスがユダヤ教を批判、神を信じるものは救われるとわかりやすく愛、平和について説きました。彼の教えを信じる弟子が増え、イエスはキリスト(救世主)と信じられるようになりました。しかしイエスはローマ帝国に処刑されてしまいます。

イエスの教えはキリスト教として世界中に広まり、最も信者数が多い宗教となっています。イエスや弟子の記録が新約聖書にまとめられています(旧約聖書はユダヤ教の教え)。イエスがはりつけにされた場所がエルサレムで、キリスト教の聖地となっています。

ユダヤ教とは?

ユダヤ教はユダヤ人のための宗教で、人は皆平等という教えではありませんでした。

エルサレムの「嘆きの壁」はユダヤ教の聖地です。エルサレムはキリスト教、ユダヤ教、さらに次に紹介するイスラム教の聖地になっています。

イスラム教の特徴

アラビア半島のメッカで、ムハンマドが神のお告げを受けてイスラム教を説くようになりました。ムハンマドは迫害されメッカから逃げましたが、軍を組織してメッカを奪い返しました。イスラム教はアラビア半島全体から北アフリカまで広まります。

イスラム教の経典は「コーラン」です。神の前では人はみな平等であるとされ、神はアッラーのみ、偶像崇拝を禁じています

コーランの教え

礼拝を1日5回

断食(ラマダンの月)

巡礼(一生に一度メッカに行く)

豚肉・飲酒の禁止

 

ムハンマドはエルサレムで天に昇天した(預言者に会った)とされ、エルサレムもイスラム教の聖地の一つとされています。

メッカ、メディナ、エルサレムがイスラム教の3大聖地です。

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世界三大宗教その他の宗教を比較!違いと共通点は?

世界三大宗教を中心に、ヒンドゥー教、ユダヤ教の特徴も比較しました。違いと共通点を確認しておきましょう。

歴史・開祖・場所

仏教 紀元前5(6)世紀
シャカ(釈迦)
インド → 東南アジア、東アジア
キリスト教 紀元前後
イエス
ローマ帝国(パレスチナ)→ ヨーロッパ、アメリカ
イスラム教 7世紀
ムハンマド
メッカ(アラビア半島)→ 西アジア、北アフリカ

聖地

仏教 ルンビニー、ブッダガヤ、サールナート、クシーナガラ(四大聖地)他
キリスト教 エルサレム 聖墳墓教会(ゴルゴタの丘)、バチカン、サンティアゴ・デ・コンポステーラ
イスラム教

メッカ、メディナ、エルサレム(岩のドーム)

ユダヤ教エルサレム(嘆きの壁)が聖地です。エルサレムはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地になっています。

教典(聖典)

仏教 仏典 … 三蔵(経蔵・律蔵・論蔵)など
キリスト教 聖書(旧約聖書・新約聖書)
イスラム教 コーラン
神はアッラーのみ・礼拝(1日5回)・巡礼(メッカ)・断食・偶像崇拝を禁止・豚肉・飲酒を禁止

ユダヤ教の教典は「タナハ」で、旧約聖書はタナハがもとになっています。ユダヤ教ではヤハウェが唯一神とされました。イエスがユダヤ教を発展させて、キリスト教が広まりました。

またユダヤ教でもイスラム教同様、豚肉を食べるのは禁じられています。

ヒンドゥー教の教典は「ヴェーダ」で、牛は神聖なものと考えられ、牛肉を食べることが禁止されています。

分布

仏教 東南アジア、東アジア
キリスト教 世界の3割、ヨーロッパ、南北アメリカ、ロシア、オセアニア
イスラム教 世界の2割、西アジア、北アフリカ

世界で最もキリスト教の信者が多く、次にイスラム教、ヒンドゥー教が続きます。キリスト教信者の半数がカトリック、2割程度がプロテスタントです。

ヒンドゥー教の信者はインド、ネパールに多く、ユダヤ教はイスラエルで多いです。

【中学歴史 問題編】世界の宗教(三大宗教その他)の確認

問1 仏教、キリスト教、イスラム教の中で、7世紀におこった宗教はどれですか。

▼答え

問2 仏教を開いた人物は誰ですか。

▼答え

問3 問2の人物が悟りを開き、仏教を広めたのはどこの国ですか。

▼答え

問4 問3の国で現在広く信仰されている宗教は何ですか。

▼答え

問5 紀元前後、パレスチナ地方に生まれた人物がユダヤ教を批判し、後にキリスト教と呼ばれる教えを説きました。この人物は誰ですか。

▼答え

問6 キリスト教の教典は何ですか。

▼答え

問7 イスラム教を開いたのは誰ですか。

▼答え

問8 イスラム教の教典は何ですか。

▼答え

問9 イスラム教の唯一神の名は何ですか。

▼答え

問10 1日5回、聖地に向かって礼拝をすることが課されているのはどの宗教ですか。

キリスト教・イスラム教・仏教・ヒンドゥー教・ユダヤ教

▼答え

問11 牛を神聖な動物とし、食べてはいけないとしているのは次のどの宗教ですか。

キリスト教・イスラム教・仏教・ヒンドゥー教・ユダヤ教

▼答え
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まとめ

世界の三大宗教(仏教・キリスト教・イスラム教)の特徴、またユダヤ教やヒンドゥー教についても確認してきました。

各宗教がいつごろどこで誰によって開かれたのか、どのような教典・教えがあるのか、違いを理解しておきましょう。

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