中学歴史 ヨーロッパの市民革命まとめと問題

中学歴史 ヨーロッパの市民革命まとめと問題

今回は欧米で起きた市民革命についてまとめました。イギリスのピューリタン革命、名誉革命と権利の章典、アメリカの独立戦争と独立宣言、フランスで起きたフランス革命と人権宣言、ナポレオンの登場などについて確認していきます。

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市民革命が起きた背景

中学歴史 市民革命のまとめと問題

17,18世紀のヨーロッパでは、市民階級が絶対王政を倒し、人は自由で平等であるという考えから近代的な民主主義が確立されていきました。

絶対王政 … ヨーロッパでは王権が強く、王が権力を握っていました。イギリスのエリザベス1世、フランスのルイ14世(17~18世紀の「太陽王」「朕は国家なり」)などの王・女王が有名です。

王権神授説 … 王権は神が与えたもので、国民は王に従わなければならないという考え。

ぜいたくな暮らしを送る王やその一族に対し、市民たちは重い税をかけられ、貧しい生活を送る者も多かったです。王の専制政治への議会の反発、貧しい暮らしをしていた市民の反発、資本主義経済の発展で経済力をつけた市民たちの台頭、さらに新しい思想が生まれたことも市民革命の背景にあります。

欧米の市民革命 年表

1642年 イギリスでピューリタン革命(清教徒革命)

1688年 イギリスで名誉革命

1689年 権利の章典

1620年 イギリス清教徒がアメリカへ移住

1732年 アメリカで13の植民地が成立

18世紀半ば イギリスで産業革命が起きる

1748年 モンテスキュー「法の精神」

1762年 ルソー「社会契約論」

1775年 アメリカ独立戦争(~1783年)

1776年 アメリカ独立宣言

1789年 フランス革命

啓蒙思想

啓蒙思想とは理性を重視、人間性の解放を主張、教会や絶対王政などの伝統的権威を批判するもので、フランス革命に影響を与えた思想のことです。ロック、モンテスキュー、ルソーが有名です。

ロック(イギリス)「統治二論(市民政府二論)」名誉革命を理論化、社会契約説、国民主権、抵抗権を説く

モンテスキュー(フランス)「法の精神」で 三権分立

ルソー(フランス)「社会契約論」で人民主権

→ フランス革命に影響

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イギリスの革命

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イギリスでは1215年に王の専制を防ぐ「マグナ・カルタ(大憲章)」が定められていました。世界でも初めて国王に対し制限を加えた憲章です。しかし守られないこともたびたびありました。

ピューリタン革命

17世紀のイギリスでは、国王のチャールズ1世が議会を無視した専制を行い、議会と国王側で対立が起きます。

内戦が起こりクロムウェルら議会側が勝利、国王は処刑されます(1642年)。

このとき議会派はピューリタン(=清教徒、プロテスタント)が多くいたので、この革命をピューリタン革命(清教徒革命)といいます。

名誉革命

15世紀後半、クロムウェルの死後に王政が復活し、国王と議会が対立しました。1688年、議会は国王のジェームズ2世を追放して、オランダから新しい国王ウィリアム3世を迎え、翌年に権利の章典(権利章典)を定めました。戦乱がなかったことから名誉革命と言われています。

ジェームズ2世はフランスに亡命、ルイ14世にかくまわれました。

権利の章典では国王は議会の承諾なく法律を作ることができないことなど、議会の権利と国王の権利の制限が決められました。(立憲君主制

アメリカの独立戦争

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16世紀後半からイギリスによる北アメリカの植民地化が始まり、北アメリカのほとんどがイギリスの植民地になっていました。北アメリカの市民たちは本国イギリスの重い税がかけられていました。

1773年にボストンでイギリス東インド会社の貨物輸送線にある紅茶箱を海に投げ捨てた事件(ボストン茶会事件)が起こりました。この事件がきっかけになり、1775年、アメリカがイギリスからの独立を目指し、イギリスとの間で戦争(独立戦争)が始まりました。フランスも参戦し、1783年まで続きます。

独立宣言

1776年、ジェファーソンが起草した独立宣言が出されました。

人間は平等な権利を持ち、新しい政府を作ることが宣言されました。

アメリカの独立

当初はアメリカが苦戦していましたが、サラトガの戦いで形勢が逆転、フランスやスペイン、オランダがアメリカの味方をし、アメリカが勝利します。1783年にパリ条約が結ばれ、アメリカが独立します。

独立戦争を指導していたワシントンが、1789年にアメリカの初代大統領になりました。

フランス革命

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イギリスで名誉革命があった頃、フランスでは絶対王政が続いていました。ルイ14世のときに豪華なヴェルサイユ宮殿が作られていましたが、市民たちは重い税に苦しんでいました。

フランスでは3つの身分に分けられていました。

・第一身分 … 聖職者

・第二身分 … 貴族

・第三身分 … 市民・農民

第一身分と第二身分は税を払う必要がない特権階級でした。その分市民に重い負担がかかっていました。3つの身分からなる三部会も開かれていました。

アメリカ独立戦争でフランスが参戦しましたが、このとき第三身分の人たちに税の負担が大きくかかりました。このことがフランス革命の起こりにもつながります。

フランス革命のおこり

国王ルイ16世の時代、1789年に第三身分のみで構成される国民議会が成立した後、市民たちがバスティーユ牢獄を襲撃する事件が起こりました。反乱はその後も続いて国王軍が倒されました。(フランス革命)。

フランス革命で国民議会より人権宣言が出され、国民主権、自由権、平等権、私有財産の不可侵などが表明されました。

1793年に国王ルイ16世、王妃マリー・アントワネットは処刑されます。

フランスの国歌「ラ・マルセイエーズ」は、このフランス革命のときに作られました。フランス国歌の歌詞が暴政を批判する内容になっているのは、フランス革命が背景にあります。

ナポレオン

1799年、軍人のナポレオンがクーデターを起こし、1804年に国民投票でフランス皇帝に即位、ナポレオン法典を制定し、私有財産の不可侵などを法律で定めました。フランスはヨーロッパで勢力を伸ばしますが、ロシア遠征で敗北、ナポレオンはエルバ島に流されました。

ナポレオン失脚後は再び王政が続くことになります(ウィーン体制)。その後1830年の7月革命、1848年の2学革命で共和制へと移行します。

【問題編】ヨーロッパの市民革命・アメリカ独立戦争

中学歴史 市民革命のまとめと問題

問1 イギリスで1215年に定められた、国王の専制を防ぐための憲章を何といいますか、カタカナで答えなさい。

▼答え

問2 16世紀から18世紀のヨーロッパでは、国王による専制政治が行われていました。このことを何といいますか。

▼答え

問3 1642年、イギリスで国王と議会の間で内戦が起きました。これを何といいますか。

▼答え

問4 問3の革命で、議会側の指導者は誰でしたか。

▼答え

問5 1688年、イギリスの議会は国王を追放し、オランダから新しい国王を迎えました。これを何といいますか。

▼答え

問6 問5のとき、国王は議会の承諾なく法律を作ることができないことなど、議会の権利と国王の権利の制限が決められました。この法律を何といいますか。

▼答え

問7 理性を重視、人間性の解放を主張、教会や絶対王政などの伝統的権威を批判、フランス革命に影響を与えた思想を何といいますか。

▼答え

問8 「統治二論(市民政府二論)」を著し、社会は個人間の契約によって成り立つという社会契約説を唱えた、イギリスの人物は誰ですか。

▼答え

問9 「法の精神」を著し、三権分立を唱えたフランスの人物は誰ですか。

▼答え

問10 「社会契約論」を著し、社会契約説と人民主権を唱えたフランスの人物は誰ですか。

▼答え

問11 1775年にアメリカ独立戦争が起きましたが、1773年に起きた何という事件がきっかけでしたか。

▼答え

問12 独立戦争はアメリカがどの国からの独立を目指したものですか。

▼答え

問131776年、アメリカで何という宣言が出されましたか。

▼答え

問14 独立戦争後、アメリカで初代大統領に誰が就任しましたか。

▼答え

問15 18世紀のフランスで、特権階級の人は税を払わず、ある身分の人たちが重い税を負担していました。農民、市民で構成されるこの身分は何と呼ばれましたか。

▼答え

問16 1789年のフランスで、問15の身分のみで構成される議会が成立しました。この議会を何といいますか。

▼答え

問17 1789年に起きたフランス革命は、何という牢獄の襲撃事件がきっかけで起きましたか。

▼答え

問18 フランス革命の時に国民議会より出された、国民主権、自由権、平等権、私有財産の不可侵などをうたった宣言を何といいますか。

▼答え

問19 1804年、フランスの皇帝になったのは誰ですか。

▼答え

問20 問19の人物が制定した、私有財産の不可侵などを定めた法律は何と呼ばれていますか。

▼答え

まとめ

市民革命の基本事項を、簡単にまとめました。

【イギリス】

(13世紀 マグナ・カルタ)

ピューリタン革命(清教徒革命)… クロムウェルら

名誉革命権利の章典

【アメリカ】

ボストン茶会事件 → 独立戦争独立宣言

ワシントンが初代大統領

【フランス】

バスティーユ牢獄襲撃 → フランス革命人権宣言

ナポレオンが皇帝に

フランス革命にも影響を与えた、啓蒙思想の重要人物について簡単にまとめました。

イギリスのロック → 社会契約説

フランスのモンテスキュー「法の精神」 → 三権分立

フランスのルソー「社会契約論」 →  社会契約説、人民主権